悪夢2* ページ48
*
《兄妹では愛し合えないのよ》
『……知ってるけど?』
だからそこのお兄さん達も私の方がいいんじゃない?と告げる彼女
後ろからは3人が息を飲む音が聞こえる。
『そのお気遣いは不要だなぁ』
飽くまでも気づいていないフリを装ってもう一度手に持った挙銃を翳す。
《そうよね、フェアじゃないよね》
何かを思い付いたように言葉を零す旧型はこちらに歩み寄る。
コツン
《その物騒な物は仕舞ってよ》
コツン
《どうせ私達が闘っても互角じゃない》
コツン
《私とあなた、交換しない?》
やけに煩く脳内に響くヒールの音と、妹者に近寄んなと聞こえる兄者の声。
《名案でしょ?あなたは旧型に愛されて……私は新型に愛される、WinWinの関係》
『残念、困るくらいに愛されてるからこの人達以外は考えられないの』
急接近した顔をを真似るように笑うと後ろから腕を引かれ、安心する匂いと暖かい温もりに包まれる。
『弟者?』
｢ごめんねぇ、俺はこの子じゃないと無理｣
ふと気を抜くと利き手から硬い感触が奪い取られる。
｢俺も、こいつじゃねぇと愛せねぇわ｣
反対側からふわり違う匂いと、違和感を感じた手はしっかりおついちさんの手と繋がれる。
｢……全部言われちゃったけど、俺もだからね?｣
後ろにはピッタリとくっついた弟者、右にはさっきまで私が持っていた銃を向ける兄者、左には優しく笑うおついちさん。
《妬けちゃうなぁ。そんなに愛されてるなんて入る隙もないじゃん》
ムッとした顔の旧妹者はスゥと姿を消した。
────────────
『ん……夢……?』
目が覚めると見慣れた天井
体を起こすと軋むベット
そうだよね、銃なんて普通持ってないもん……
眠たい目を擦りながらリビングの扉を開けるとソファやら床やらで眠る3人が目に入る。
『……また風邪ひくって』
お腹を出した弟者にブランケットを掛けようと近づくと見覚えのある紫色の何かが弟者に踏まれているのが見える。
『え……夢、だよね?』
引っ張り出すとそれは確か彼女が付けていた紫色のリボン。
───────"気が変わったら呼んでね"
そう笑われている気がした。
*
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おかゆ*(プロフ) - 氷狐さん» 返信遅くなって申し訳ありません。良くお気づきになりましたね（笑）わかる人には分かるかなと作ってみました (2019年8月28日 5時) (
レス) id: 8572672a4d (このIDを非表示/違反報告)
氷狐 - お伽噺のやつオオカミは赤ずきんに恋をした(っだっけ?)を元にしてます? (2019年7月6日 14時) (レス) id: 7f7f2a9d56 (このIDを非表示/違反報告)
ツグミ(プロフ) - そうなんですね！！！では気長に待ってます！！！ (2019年2月24日 13時) (レス) id: 85f43de58c (このIDを非表示/違反報告)
おかゆ*(プロフ) - ツグミさん» ありがとうございます!とりあえず今1話目を書いているので書き終わり次第公開にするつもりなので、少々お待ち下さい! (2019年2月24日 13時) (レス) id: 0a5b73d94d (このIDを非表示/違反報告)
ツグミ(プロフ) - 妹者インカミン3突入おめでとうです！あ、3を見ようとしたらパスワードかかっててみれませんでした！すごく楽しみなのでパスワード教えてくれたら嬉しいです！！！お願いします！！ (2019年2月24日 11時) (レス) id: 85f43de58c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おかゆ | 作成日時：2019年2月6日 20時
