Horror HOUSE* ページ32
*
(兄者視点)
『嫌だ。』
断固拒否、無理、絶対いやと妹者の口から否定の言葉が漏れ続ける。
｢いいじゃぁん、行こうよ妹者〜｣
｢ほら、意外とイケるかもよ?｣
『何でわざわざ怖がりに行くの?!意味わかんない!!ドMなの?!』
ゲスく笑う弟者とおっつんが指差すのはわりと名の知れた"お化け屋敷"
今日は4人とも1日offだったので、遊園地に遊びに来たはいいものの既に10分以上このやり取り。
『あにじゃぁ……!』
｢こうなったら引かねぇの知ってんだろ、行くぞ｣
なんとかしてと縋るように俺の名を呼ぶ妹者の背中を押して中へ入る。
俺も得意ってわけじゃねぇけど、こいつが怖がってんの見んのは面白いからいいか…
｢それでは、皆さんお気をつけて｣
細々と喋るお姉さんの説明が終わり中に促される。
ヒヤリとした空気が漂う廃病院を模したこの建物は遊園地内でも異様な空気を纏っていた。
｢うぉ〜こぇえ!｣
｢弟者くん急に走り出したりしないでね｣
｢ちょっおついちさん俺の服掴まないでぇ?!｣
『あっもう無理です!リタイア!!リタイアしたいんですけどぉ!!どっから出ればいいですか?!』
言葉とは裏腹にウキウキしてるといった表情の弟者の服を引っ張るのはさっきまでの笑顔が嘘だったかのように強ばった顔のおっつん。
妹者に関しては、壁をパシパシ叩きながらスタッフに助けを求めてる。
非常にカオス……。
『兄者?!いやいやいやいや!!リタイアなの私!!』
構わず妹者を暗闇の中へ引っ張って歩く。
｢ｱﾊﾞﾗｯﾁｬｲ?!｣
｢うわぁぁあ!!｣
『ひゃぁらｯ?!』
｢うおっ!!｣
人形やら赤く濡れた布やらがゆらゆら動く茨道を歩き進めていると
｢こっちだ!!｣
『ｯ……そっちは行っちゃダメ。』
｢あ?でも順路って書いてあんぞ｣
『いいから。こっち行こう』
俺の腕に抱き着き叫んでいた妹者が、慌てて弟者の腕を掴む。
真剣な顔をした彼女は順路とされた道で1点を見つめていて、その姿に何故か鳥肌が立つ。
｢ほんとにこっちであってるの、妹者ちゃん｣
『合ってるよ、ほら……出口見えてきた』
さっきまでと違って先頭を歩く妹者について行くと、出口が見える。
｢えｯ｣
｢さっきの順路は……?｣
｢お前何が見えてんだ｣
『聞かない方がいいと思うよ。』
もうここに来るのはよそうか。なんて"何か"を見つめる妹者。
後に聞いた話、皆あそこに順路の看板などないと言っていた。
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おかゆ*(プロフ) - 氷狐さん» 返信遅くなって申し訳ありません。良くお気づきになりましたね（笑）わかる人には分かるかなと作ってみました (2019年8月28日 5時) (
レス) id: 8572672a4d (このIDを非表示/違反報告)
氷狐 - お伽噺のやつオオカミは赤ずきんに恋をした(っだっけ?)を元にしてます? (2019年7月6日 14時) (レス) id: 7f7f2a9d56 (このIDを非表示/違反報告)
ツグミ(プロフ) - そうなんですね！！！では気長に待ってます！！！ (2019年2月24日 13時) (レス) id: 85f43de58c (このIDを非表示/違反報告)
おかゆ*(プロフ) - ツグミさん» ありがとうございます!とりあえず今1話目を書いているので書き終わり次第公開にするつもりなので、少々お待ち下さい! (2019年2月24日 13時) (レス) id: 0a5b73d94d (このIDを非表示/違反報告)
ツグミ(プロフ) - 妹者インカミン3突入おめでとうです！あ、3を見ようとしたらパスワードかかっててみれませんでした！すごく楽しみなのでパスワード教えてくれたら嬉しいです！！！お願いします！！ (2019年2月24日 11時) (レス) id: 85f43de58c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おかゆ | 作成日時：2019年2月6日 20時
