第1章 始まり ページ2
｢A,ちょっと待って｣
｢イヤだよーっだ!｣
5,6歳くらいの赤髪の男の子と黒髪の女の子
が桜やタンポポなど色とりどりの花が咲き誇
る野原を駆け回る
｢メガネ返してよ‼｣
男の子は自分の先を走っていた女の子左腕を
つかみ反対の手の中にあるメガネを取ろうと
した
｢絶対イヤ!｣
女の子はメガネを取られないように男の子の
手から逃げようとする
｢なんで返してくれない‼｣
｢だって,士門何か悩んでるくせに私に
言ってくれないじゃんか‼｣
野原に響き渡るような声で女の子は言った
図星だったらしく男の子が手の力を緩めた
瞬間に女の子が後退りして言葉を紡ぐ
｢前に言ったじゃない
『二人の間で秘密事は無し』だって
何でも相談するって決めたじゃない･･･!｣
｢ごめん｣
そう言うと男の子は下を向いてしまう
そんな顔をさせたかったのじゃないのにと思
いがら女の子は彼の目の前まで行く
｢ごめん,やりすぎたね
こうでもしないと士門言ってくれないから｣
女の子は手に持っているメガネを彼に返して
男の子はそのメガネをつけた
｢約束を破った僕が悪いよ･･･｣
何があったの？と聞きながら二人は野原の
真ん中にある大きな岩の上に座る
｢･･･実は師匠に『なりたい強さは何だ』って聞かれたんだけど分かんなくて
Aはどう思う?｣
｢･･･分かんない｣
そうだよなと男の子は岩の上に仰向けになる
｢でも士門がなりたい強さは分かる気がする｣
本当に!!?と男の子は起き上がる
｢うん,だって士門見てたら分かるもん
士門が強くになりたいのって小夜ちゃんを助けるためでしょ｣
｢そうだ,
でもそれはどんな強さになるんだろう？｣
｢んー･･･『大切な人を守る強さ』とか？｣
｢大切な人を守る強さ･･･｣
男の子は噛み締めるように女の子が言った言葉を繰り返す･･
｢ありがとうA
僕はどんな強さがほしいか･･分かりそうだ｣
｢よかった｣
そう言うと女の子は座っていた岩から降りる
女の子は笑顔で男の子の方を振り向き
｢じゃあ,わかったら教えてね‼｣
｢うん,Aも分かったら教えて‼｣
男の子も岩から降りて女の子の隣に歩いていく
｢分かるかな〜｣
｢いつかわかるよ｣
そう言い合いながら二人は指切りをした
これは斑鳩士門とある女の子がケガレのない
世界を目指し躍動する物語である＿＿＿
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いおらん(プロフ) - 妖さん» すみません！ありがとうございます。 (2019年2月24日 1時) (
レス) id: 5c7aed6e66 (このIDを非表示/違反報告)
妖 - 余ります重要ではないですが「自疑」ではなく「自凝」ですね。では、続編も期待しています。 (2019年2月19日 21時) (レス) id: a39dd38ad9 (このIDを非表示/違反報告)
いおらん(プロフ) - スノーさん» ありがとうございます！これからもよろしくお願いします (2019年2月16日 13時) (レス) id: 5c7aed6e66 (このIDを非表示/違反報告)
スノー - めっちゃおもろいです！更新頑張ってください！ (2019年2月9日 23時) (レス) id: 00c20daa01 (このIDを非表示/違反報告)
いおらん(プロフ) - 妖さん» 確かにそうですね･･･｡すみません！ご指摘ありがとうございます！ (2019年1月24日 13時) (レス) id: 5c7aed6e66 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：いおらん x他1人 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=maho1020
作成日時：2019年1月5日 14時
