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今僕の目の前にいる子はどう見ても人魚だ


翡翠色の髪を腰まで伸ばして,青の瞳をもつ子だ。


年齢は僕と同じくらいのように見える






「なっなんで人間がここにいるのよ⁉

確かここって人間が入ってはいけない所じゃないの⁉」





僕を睨みながらもその人魚はあたふたしている






「まぁ,基本入ってはいけない所ッスね〜」






僕がいる砂浜は昔からひとけが少なくてよく人が行方不明になってるから立ち入り禁止となったのだ





「まさか貴方,死ににきたの?」






「なんでそう思うんスか?」






「え?だってここに来る人って大体の人が死のようとするんですもの」




私達にはいい迷惑だわ‼と人魚は言葉を続ける






「じゃあ僕がそうだったらどうするつもりだったんッスか?」






「助けるわよ。例え貴方が嫌がっても・・・

だってどんなに死にたいことが合っても自分で自分を殺すことは産んでくれた親に親不孝をすることだもの

だから,私は殴られても止めるわよ。

『水度坂勘久郎』さん」





「僕の名前知ってるんスか!?」





この人魚が自分の名前を知っていたとは思っていなかった


僕は驚きで勢いよくそう問い掛けると彼女はクスクスと笑った






「知ってるわよ。だって長から聞いているから
貴方のこともこの島のことも・・・ね」






人魚は髪を押さえながらそう言った





「・・・君はなんていう名前ッスか?」






「私の名前?」





人魚は自分のことを指して言うから僕はそれに頷く




「そうッス。
僕だけ名前を知られているのは不公平ッスよ
だから教えてほしいッス」





「・・・良いわよ。私の名前はヒスイよ
この髪の色のまんまだけどね」





と言って彼女は笑った


その笑顔は夕焼け時にだけ見えるこの景色よりもとても綺麗だった

貴→←た



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設定タグ:双星の陰陽師 , 水度坂勘久郎 , 恋心シリーズ   
作品ジャンル:恋愛
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いおらん(プロフ) - まりさん» ありがとうございます!そう言って貰えると嬉しいです(*^^*) (2019年4月3日 11時) (レス) id: 5c7aed6e66 (このIDを非表示/違反報告)
まり - 新しい短編…!続き、楽しみにしてますね!人魚、面白いです! (2019年4月3日 0時) (レス) id: d65706e307 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:いおらん | 作成日時:2019年4月2日 23時

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