っ ページ10
＊＊＊
｢ーーろう｣
誰かの声が聞こえる
｢起きてよ。勘久郎!?｣
｢･･･え？｣
目を開けるとヒスイの顔があった
僕は驚いて起き上がり,周りを見渡す
｢ここは･･･どこッスか？｣
｢ここは洞窟よ｡それよりどこか痛い所はない？｣
どうやらヒスイが僕をあの海から助け出してくれたようだ
｢･･･大丈夫ッスよ。
それより僕の近くに男の子がいなかったッスか｣
｢ああ｡その子ならここで寝ているわ｣
ヒスイの後ろで溺れていた男の子が寝ている
胸が上下に動いているから息はしているようだ
｢良かったッス｣
ハァと安堵の息を吐く
｢もしかしてこの子を助けるために海に飛び込んだの？｣
｢そうッスよ｣
｢ッッバカ!!
なんでそんな危ないことをしたのよ⁉｣
ヒスイはさっきの優しい口調とは全然違うものになっていた
｢その子の弟から頼まれてほっとける訳がないッスよ｡
それに君だったらこの荒れた海でもそうするだろうと思ったからッスよ｣
ヒスイは呆然したまま顔をしたに向ける
だけど彼女の手は震えていた
｢それでも普通助けにいけないわよ!!
勘九郎が私のせいで死んでたら私はっ････｣
｢『私のせい』でってどういうことッスか?｣
彼女は目を見開いて顔を上げた
震えは体全体へと広がっていた
彼女は覚悟を決めるように目をつむり言った
･
｢海が荒れたのは私が罪を犯したからなの｣
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いおらん(プロフ) - まりさん» ありがとうございます！そう言って貰えると嬉しいです(*^^*) (2019年4月3日 11時) (
レス) id: 5c7aed6e66 (このIDを非表示/違反報告)
まり - 新しい短編…！続き、楽しみにしてますね！人魚、面白いです！ (2019年4月3日 0時) (レス) id: d65706e307 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：いおらん | 作成日時：2019年4月2日 23時
