Vermilion bird ー3ー

78話 ページ6

｢ただいま｣






｢お帰りなさい‼｣






結香さんの声は台所の方からした。

私は台所に行く前に自分の部屋に行く






｢ただいま｡お父さん,お母さん,お兄ちゃん｣






3人に挨拶をしてから着替え始める

リビングに置いていた3人の写真は自分の部屋に移動したのだ

Tシャツに腕を通してリビングと台所へと向かう







｢ごめん。結香さんもう夕食作り終えた?｣







｢さっき終わりましたよ｣






と言って結香さんは食器にコンソメスープを
入れていく

結香さんと暮らし始めてから料理は当番制にしているけどなんか申し訳ない･･･






｢他に何かすることある？｣






｢レンジの中のものをテーブルに置いて｣

　



｢分かった｣






私は電子レンジの扉を開ける。

中にはちょうど良いくらいに焼きめがついたオムライスが入っていた
　





｢結香さんって本当に料理上手だね･･･｣


　


こんな綺麗に焼きめをつけきれる人がどれくらいいるだろうか･･･

それにオムライスの形も綺麗だ･･･






｢いえいえ,Aさんには負けますわ｣





私,Aさんのカレー好きですから｡と結香さんは笑いながらスープをいれた食器をテーブルに運ぶ

私もレンジに入っていたオムライスを運び終えてスプーンなど必要なものは揃い私達は食べ始めた






｢そう言えば,昨日言っていた双星の見極めの儀って島を出発するんですか？｣







｢確か一週間後だったはず｣







｢え⁉･･･一週間後って結構急ですね｣






｢私も聞いた時は驚いたわ｡
しかも始めは私と士門様の二人で護衛って言われたから｣







そう言って私はオムライスを口に頬張る

いくら士門様が強いと言ってもたった二人で小夜様･･･葛の葉を守れる保証は出来ないからだ







｢でも,結局他にも護衛をつけるんでしょう？｣







｢うん。当主様もそう言ってた。
誰が行くかは明日教えてくれるらしい｣







護衛の数が増えて少し安心した







｢そうなんですね｣







私も選ばれたいなーと言って結香さんはスープを飲んでいる

私も最後の一口を口に入れて,二人で夕食の片付けを始めた。

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