た ページ6
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｢･･･A,俺だ入ってもいいか?｣
扉の奥からいつも聞いている声が聞こえる
私が返事をすると扉の奥にいた人はおそるおそる扉を開ける
｢憲剛君,珍しいなこんな時間に来るなんて｣
机にある水玉模様の時計は10時を指している
もう面会時間はとうに過ぎている
｢お前をほっとけるわけないだろ｣
ﾄﾞｶｯといつもの椅子に憲剛君は座る
｢ほっとけるわけないって･･･私は大丈夫だよ｡
主治医さんから言われる覚悟だって出来てたから大丈夫‼｣
うそ。
覚悟なんて出来てなかった･･･
今でも死ぬのは怖い
｢見栄張んなよ･･･｣
｢見栄なんてはってないよ｡
それより時間まずいでしょ?
早く帰りなよ,私は大丈夫だから｣
早く病室から出て貰うように彼に催促する
｢･･･本当に大丈夫なのか?｣
憲剛君を見て胸が締め付けられる
不器用な彼なりに私を心配してくれているのだ
本当は憲剛君の優しさに甘えたいだけど･･･
｢＿＿うん。もう大丈夫だから｣
私は今出来る精一杯の笑顔を彼に向けた
彼は何かを言いかけたけどすぐに口をつぐんだ
｢悪かったな｡こんな遅くに来て･･･
体冷やさないようにな｡
じゃあな｣
｢うん,･･･サヨナラ｣
彼が病室から出るまで,私は彼を見れなかった
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いおらん(プロフ) - まりさん» わぁ,ありがとうございます｡はい,時間が出来ればまたこんな感じの短編を書かせていただきます｡ (2019年3月28日 16時) (
レス) id: 5c7aed6e66 (このIDを非表示/違反報告)
まり - とても良い話でした！また、こんな感じの話(短編)を書いていただけないでしょうか？ (2019年3月28日 0時) (レス) id: d65706e307 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：いおらん | 作成日時：2019年3月22日 1時
