強くて儚い魔法。

最後かもしれない ページ43

彩｢少なくともテンペストが終わるまでは協力しようって言ってくれて…｣

奴｢はぁ…朝霧さん、あんたってつくづくお人好しね｣

さ｢ふん、てめぇらだっていい加減ムカついてんだろ？

なぁ？竜宮A

あいつから色々と聞いてるぜ｣


漆は彼女に私の事を話したのか


さ｢いいのか？随分気に入られてるみたいだが｣

『別にいい

彼らが勝手に気に入ってるだけであって、正直こんな容赦ない事をする連中は私嫌いなの』

梨｢はっ、管理人共フラれてやんの！

ざまぁねぇな｣

さ｢ならやる事は一つだ！討つぞ、魔法少女サイトを｣


ついに決着をつける時が来たか

サイト管理人がどれ程強いのかは知らない

ただ油断は禁物、何が何でも勝たなければ

私は運命を操る魔法少女、

あいつらの思い通りにはさせない…いいえ、

私達をコケにした事を後悔させるつもりよ

でもどうしようか

必ず生き残れる保証はない

彼らに一言伝えた方がいいだろうか

そう考える私に答えるかのように、胸ポケットの中で携帯が震えた

零さんからだ


降｢A！良かった、怪我はないか？｣


あぁそうか、さっきの爆破の件で…


『平気、他の皆も無傷だよ』

降｢今何処にいる？｣

『今は…ちょうどポアロの近辺』

降｢一旦ポアロに来てくれないか？

コナン君もいる、彼も心配しているから｣

『分かった』


そうだ、伝えないと

もう二人に会えるのは最後かもしれないんだ


ｶﾗﾝｶﾗﾝ


コ｢Aさん！！大丈夫！？｣

『大丈夫、ありがとうコナン君』


ポアロに入るとコナン君が駆け寄ってきた

そしてカウンターでほっと息を吐いていた零さんが目に入った


降｢本当に良かった…

大規模な爆発があったとニュースで聞いてからずっと心配してたんだぞ｣

コ｢そうだよ、安室さんさっきまで何枚かお皿割ってたし｣


え、重症じゃん←

でもそこまで心配してくれたなんて嬉しい

だからこそ、今安心しきっている二人を絶望させたくない

言うって決めたのに…！

言えない、二人を悲しませたくない

本当なら私だってもっと二人といたい

零さんとずっと一緒にいるって約束したから

まだ死んじゃいけないのに！

爪が食い込む位拳を握りしめる

悔しくて、辛くて…

でもこればかりはどうしようもなくて辛い


降｢？A？｣

コ｢Aさん、どうしたの？｣


落ち着け、私なら大丈夫

そう自分に言い聞かせ、すっと息を吸った


『二人に、伝えなきゃいけない事があるの』

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