強くて儚い魔法。

説得 ページ42

奴｢全てを自分一人で背負おうって言うの？｣

梨｢ざけんな！てめぇ一人で殺れる相手じゃねぇだろ！｣

彩｢それでも！｣

清｢駄目だよ彩ちゃん、私達は魔法少女だから！｣

雨｢ステッキを手放したってそれは変わらない

変えられない｣

燐｢これは私達自身の選択だ｣

楓｢それに誰か一人を犠牲にして自分だけ助かろうなんてプライドが許しませんわ｣

あ｢大丈夫、きっとこの足で逃げきってみせる｣

『まぁ貴方が何を言おうと私ははいそうですかと了承するつもりはないけど』


私も前まで同じ考えだったから朝霧さんの気持ちが分かる

零さんやコナン君に言われて気づいた

何もかも一人で背負い込めば良いってものじゃない

お互い頼り合う事が本当の優しさ、信頼性なんじゃないかって


さ｢どうするよ？｣

彩｢だったらこうするしかない！｣

梨｢そいつは私の！｣

彩｢ステッキを渡して！お願い、皆を守りたいの！｣


中々折れない

さて、どう対処するか


梨｢いい加減にしろよ…何でてめぇはいつもそうなんだ

ちったぁ私達を頼れ！信頼しろよ！

この大馬鹿野郎がぁ！！｣


限界を達した潮井さんが拳を振り上げるが、奴村さんが制した


奴｢朝霧さん｣

彩｢駄目、来ないで！｣


朝霧さんは慣れてない強盗のように潮井さんのステッキを構えるが、

奴村さんは一切怯む事なく彼女の頬を叩いた

魔法で変色した髪などが元に戻っていく


奴｢朝霧さん、前に私に言ったわよね

私を一人にしないって

それなのにあんたが一人になってどうするのよ

私達は共に大きな物を失った

もう切っても切れない糸で繋がれている仲間なの

確かに犠牲者は出てしまった

でもそれは朝霧さん、あんただけのせいじゃない

あんたが全てを背負う物でもないし、背負いきれる物でもない

だから私達にも痛みを分けさせてくれないかしら｣


涙を流す朝霧さんを奴村さんが慰めるように抱き締める

何かこれ覚えがあるような…

あ、前の私か←


さ｢奴村、言っとくがこいつの恨みを忘れた訳じゃねぇからな｣


そう言って見せる雫芽さんの首には深い傷跡があった

彼女が此方についた理由、それは管理人に腹を立てたからだ


さ｢管理人の漆、奴は私を煽ってそこの茶髪以外のお前ら全員を殺るよう仕向けた

爆破の情報も奴から聞いた

万が一仕留め損ねた場合、後始末をしろと

だが、他人に踊らされるのはもう御免だ

私は私の道を行く｣


ふーん…いじめっ子って聞いてたけど良い子じゃない

最後かもしれない→←何かが変わった

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