3話・3 ページ18
「そう考えたら、地道とか、もうどうでもよくなっちゃった。」
「はい！？」
私は驚いて、詩音を見る。
真 顔 だ っ た 。
「上がだめなら、真正面から突っ切るのみ、だよね！」
「あわわわわわ・・・・」
「そして、このままサダンも、月に変わっておしお＿＿」
「ちょっ、おい、タンマ！？」
詩音が色々な意味で不味いことを言いかけると、壁の向こうからサダンが慌てふためきつつ出てきて、急にしおらしくなった。
「ゴールを作らなかったことは悪かったよ、でも、俺にも事情が」
「問答無用だよ！」
詩音は言う。
「私、ラッキョウはそうでもないけど卑怯は嫌いなの！嘘もね！」
・・・・嘘。
成り行きで仕方なくそうなってしまったのもあるが、私は今、詩音に嘘をついている。彼女の勢いに負けてしまったのもあるが、それでも、言い出すタイミングは山ほどあった。
甘えてたのかもしれない。嘘のままで場が丸く収まったことに。
場違いではあるものの、今のうちに正直に言おうと、私は口を開きかける。しかし、それよりも早く、詩音はあいつに宣戦布告した。
「勝負はスポーツマンシップを持って行わなきゃならないの！卑怯なあなたを『ゆ”る”さ”ん”』！ついでに・・・・『私、堪忍袋の緒が切れました』っ！」
＿＿あぁ、東映に怒られる・・・・！
私が第四の壁の向こうに平謝りしていると、サダンが私に懇願してきた。
「くそ、俺も負け続けちゃ不味いんだ・・・・！不本意ながら、頼む、ソレイユ！こいつを落ち着かせてくれ！」
「それ・・・・いゆ・・・・？」
このとき、私は気づいていなかった。詩音が訝しげに私を見たことに。そして・・・・私たちの未だ来ぬ時に、分厚い暗雲がかかり始めたことに＿＿
私は、情けないサダンを、「すると思う？」と嘲笑した後、
「いくわよ、詩音」
「・・・・うん」
・・・・そして私たちは、ゆっくりと詠唱する。
「フルール・デ・トラウム！」
私たちの杖を交差させる。続けて唱える。
「運命の魔法よ、今！」
杖をビッ！とサダンに向けると、虹色の光が杖の先から照射される・・・・
はずだった。
「え？」
「どす黒い、塊？」
そう、私たちの杖から禍々しい物が飛び出してきて、凄い勢いでサダンに命中。
＿＿かこぉぉぉぉぉん！！
「おい、ちょっと待てよぉぉぉぉぉぉぉ！？」
ボウリングのピンみたいな衝突音をたて、サダンは滑稽にも空の彼方へ吹っ飛んでいった。
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Olivia＜オリビア＞ - リルさん» 重ねてコメントでーす！ 広村伊智子だったり、みゆきだったりするOliviaです！ うぁぁ(感泣)、私(片方は私たち)の作品を見てくださり、ありがとうございます！ これからもよろしくお願いしまーす！ (2019年1月15日 21時) (
レス) id: c51ee3eadd (このIDを非表示/違反報告)
Olivia＜オリビア＞ - リルさん» ありがとうございまーす！やった！初感想だ！めっっっちゃうれしいです！これからも是非是非読んでくださいねー！ (2019年1月11日 21時) (レス) id: c51ee3eadd (このIDを非表示/違反報告)
ショコラ - リルさん» ありがとうございます！まだ書き始めたばかりなのにそんなことを言っていただけてとても嬉しいです！これからもよろしくお願いします！ (2019年1月11日 7時) (レス) id: 860d897ebb (このIDを非表示/違反報告)
リル(プロフ) - はじめまして！この作品凄く好きです！最初のプロローグの描写が私好みだったんでチェックしてたんですけど、第1話で夢主ちゃんでの性格が大好きになっちゃいました〜。応援してます！ (2019年1月10日 23時) (レス) id: 2e93d67cbd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ショコラ＆Olivia x他1人 | 作成日時：2018年12月27日 7時
