3話・2 ページ17
＜SIDE・詩音＞
＿＿テス、テス、マイクテスト。聞こえてるかー、お二人さんよ
呆然としていると、壁についているスピーカーから声が聞こえてきた。
「サダン！何のつもりよ！」
ひみつちゃんは相当腹が立っているようだ。もう怒鳴り口調でさえある。
＿＿あー、お前らをクシャポイするつもり！
サダンの口調はふざけてるというか、余裕しゃくしゃくというか・・・・全っ然緊張感なし。
でも。彼の言ってることは、本気真剣、『マジガチ』だということは不思議とよく伝わってくる。彼の態度も、虚勢を張っているようなだけにも聞こえる。・・・・何があったんだろう。
そして、『クシャポイ』の意味も、痛いほどよく分かる。
「もしかしなくても、マジガチだね」
無意識に、そんな言葉が口をついて出る。
「ええ・・・・私たちも、ね」
私たちは更に表情を固くした。
＿＿そんなに構えても意味ないぞ？お前らのやるべきことは、ただ一つ。この迷路を抜け出すことだからな。
「簡単よ！」
ひみつちゃんは杖を持って、「フルール・デ・トラウム！ほうきよ、私の前に！」と唱える。
「基本中の基本はできるのよ？」
なにやら呟きながら、ひみつちゃんは現れたほうきを手にする。
＿＿おっと、天井にはバリアを張ってある。そんなことは無意味だ。
「何よ、早く言いなさいよ！」
ひみつちゃんは不満タラタラでほうきをしまう。
「仕方ないよ、ひみつちゃん。地道にゴールを目指そう」
＿＿お、分かってくれたか！じゃーなっ
プツッと言う音を立てて、スピーカーがきれた。
「もぅ・・・・腹立つけど、そうね、仕方がないわね・・・・」
「じゃあ、こっちの道から行こう！」
こうして私たちは、ゴールを目指すことになった・・・・けど。
＜SIDE・ひみつ＞
「全然ゴールなんか無いじゃない！」
もう、どれくらい歩いただろう。私は痺れを切らした。
「ゴールは壁をはさんで目の前なのにね・・・・」
そう、ゴールには、『ゴール！』と書いた旗がはためいているので、ゴールの位置は分かる。これで、「ゴールはありませーん☆ちゃんちゃん！」とかだったら・・・・いやいやいや。
「もしかして、本当にゴールは無いんじゃないかな？」
詩音が言う。考え直してみると、確かにああいう人なら、ゴールの無い迷路なんか作りかねない。
「そう考えたら、地道とか、もうどうでもよくなっちゃった。」
(3↓)
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Olivia＜オリビア＞ - リルさん» 重ねてコメントでーす！ 広村伊智子だったり、みゆきだったりするOliviaです！ うぁぁ(感泣)、私(片方は私たち)の作品を見てくださり、ありがとうございます！ これからもよろしくお願いしまーす！ (2019年1月15日 21時) (
レス) id: c51ee3eadd (このIDを非表示/違反報告)
Olivia＜オリビア＞ - リルさん» ありがとうございまーす！やった！初感想だ！めっっっちゃうれしいです！これからも是非是非読んでくださいねー！ (2019年1月11日 21時) (レス) id: c51ee3eadd (このIDを非表示/違反報告)
ショコラ - リルさん» ありがとうございます！まだ書き始めたばかりなのにそんなことを言っていただけてとても嬉しいです！これからもよろしくお願いします！ (2019年1月11日 7時) (レス) id: 860d897ebb (このIDを非表示/違反報告)
リル(プロフ) - はじめまして！この作品凄く好きです！最初のプロローグの描写が私好みだったんでチェックしてたんですけど、第1話で夢主ちゃんでの性格が大好きになっちゃいました〜。応援してます！ (2019年1月10日 23時) (レス) id: 2e93d67cbd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ショコラ＆Olivia x他1人 | 作成日時：2018年12月27日 7時
