Thirty-one ページ32
「お前、本当に神楽か？」
爆豪が念の為聞く。ここで手を離し、また洗脳されたら今度こそ逃げられるかもしれないからだ。
「う、うん……どうしたの、爆豪…？」
「……覚えとらんのか」
「？」
困惑した顔をしているAに、爆豪はチッと舌打ちをしてAの上から退いた。
「……僕、君に何かしちゃった…？」
身体を起こしつつ、Aが控えめに聞いてきた。爆豪はそれに答えず、周りでひそひそと話しながら遠巻きに自分達を見る生徒に「見世物じゃねえぞ！！」と怒鳴った。
「行くぞ」
「え、ちょっ」
ぐいっと腕を引かれ、Aは強制的に爆豪に連れて行かれる。爆豪が向かったのは職員室だった。
「爆豪、神楽。どうしたんだ」
「こいつがまた乗っ取られた」
「……えっ」
相澤の問いかけに答えた爆豪を、驚いた顔で見つめて「嘘」と少し青ざめるA。相澤は、事の重大さに気付き「話聞かせろ」と立ち上がる。
応接室へ通され、爆豪が事の発端を説明した。
「警察に確認取る。ちょっと待ってろ」
マントマンにも何かしら動きがあったはずだ、と相澤が携帯を取り出す。
連絡を待つ間、落ち込んだ様子のAに気付き、爆豪が「何落ち込んどるんだ、テメェ」と聞いた。
「……ううん、何でも」
「なくねえだろ。言えや面倒臭ェ」
「……また迷惑かけた」
「"また"じゃねえだろ。マントマンの件はまだ完全に解決したわけじゃなかったんだろーが」
「そう、だけど…」
自衛は完璧に出来るから。そう言い通して、雄英への復帰を許されたAだったが、こういった不意打ちにはどうしても対処しきれない。
クラスメイト＿＿＿爆豪に、何度迷惑をかけてるんだろうと自分が情けなくなったのだ。こんなに強大な個性を持っていながら、結局は人頼みなのかと。
「……僕、帰った方が良かったのかな」
弱気になってしまい、思わず零したその一言。自分は強いから、負けないから、"神様"だから……なんて、虚勢だ。
次々と事件を起こし、人を巻き込んでいることに、Aはどうしようもなく落ち込んでいたのだ。
「＿＿＿俺はまだお前に勝ってねえ」
「へ？」
「……帰んなや、まだ」
ふいっと顔を逸らしてしまった爆豪。
「……励まして、くれてる？」
「……別に」
爆豪らしくない言動に、Aは驚きつつも「ありがと」と微笑んだ。
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Re:(プロフ) - 小哥さん» コメントありがとうございます！ そうです！！どうしてその名を選んだのかは本編でいつか明かされたり…。自分のイメージを上手く伝えられているようで安心しております！更新頑張ります、ありがとうございます！ (2019年6月3日 16時) (
レス) id: 9081ea5a92 (このIDを非表示/違反報告)
Re:(プロフ) - 狐猫音。さん» コメントありがとうございます！ 楽しんで頂けているようで嬉しい限りです…！更新頑張りますね！ありがとうございます！ (2019年6月3日 16時) (レス) id: 9081ea5a92 (このIDを非表示/違反報告)
小哥 - 初めまして！タナトスって死の神様ですよね?主人公君を想像してアルビノ?のタナを肩に乗せた姿を想像したら美しいですよね〜更新頑張って下さい!! (2019年6月3日 14時) (レス) id: 559080d220 (このIDを非表示/違反報告)
狐猫音。(プロフ) - 面白いです！更新頑張ってください！ (2019年6月3日 13時) (レス) id: 9489b2e2a3 (このIDを非表示/違反報告)
Re:(プロフ) - のりたまさん» コメントありがとうございます！ 好いてもらえて嬉しいです！ 私もちゅきです！！ (2019年6月3日 0時) (レス) id: 9081ea5a92 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Re: x他1人 | 作者ホームページ：http://uranai
作成日時：2019年6月1日 18時
