Twenty-one ページ22
その日の放課後。
各々帰寮し、自由に過ごしていた。轟と緑谷が共同スペースにて「神楽くん遅いね」「検査が長引いてんだろ」と神楽の心配をしていた。
「にしても……"自首させる"って、そんなことまで可能なんて……」
「ああ。……でたらめな力だよな。国宝級ってのも納得出来る」
本調子のA相手に、勝てる人間など早々いない。鬼ごっこの時はAが疲弊していたため勝てたものの、本気のAには現役時代のオールマイトでさえ勝つことは不可能だっただろう。
だからこそ、"酷使"するわけにも、"悪用"されるわけにもいかない。その気になれば世界を支配してしまえる個性だから、逆に敵を滅することだって可能なのだ。
しかし、Aが必ずしもヒーローを志すわけではない。敵側に傾いてしまう可能性だって十分にある。だから国はAを監視し、精神教育を重んじた。
また、ヒーローを志させるとはいえ、個性や肉体の訓練はあまりさせなかった。ただでさえ強大な個性を、成長させるのはあまりにも危険だったからだ。
「あいつが万が一敵になったら、って考えると……末恐ろしいな」
「うん…正直、まだ"疲弊した状態"の神楽くんにしか、勝てる気がしない」
尋常じゃなく鍛えてきた雄英のヒーロー科でさえ、この結論に至るのは最早致し方ないのだろう。
______ガチャ…
「あ、帰ってきたのかな」
「お」
Aだと思い、緑谷と轟が玄関の方へ視線を投げる。
「……んっ？」
ひょこっと顔を覗かせたのは______
腰まで伸びた真っ白な髪、ぱっちりとした真っ赤な瞳_______雄英校ヒーロー科女子の、制服姿。
「……えっ、誰？」
思わず緑谷がそう零す。すると赤い瞳が緑谷と轟を捉え、パァッと明るい笑顔になった。
靴を履き替え、真っ白な髪を揺らし、ぱたぱたと緑谷の元へと駆け寄る______"少女"。
「ただいま！！」
「ぅわっ！？」
そしてそのまま緑谷に突進し、激突。緑谷がギリギリ持ちこたえ、ほぼ抱き着かれた状態でその少女を見る。
女耐性がなく、思わず赤面するも、その少女には全く見覚えがない_______いや、待て、あるぞ。
近寄ってやっとわかる、あの光輪______そしてその、楽しんでる時にだけ見せる、少しだけ悪戯っぽい笑い方。
「_______まさか、神楽か……？ お前……」
「そうだよ！ 可愛い？」
ふわっとその場で一回転して、愛らしい笑顔を浮かべる______女の、A。
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Re:(プロフ) - 小哥さん» コメントありがとうございます！ そうです！！どうしてその名を選んだのかは本編でいつか明かされたり…。自分のイメージを上手く伝えられているようで安心しております！更新頑張ります、ありがとうございます！ (2019年6月3日 16時) (
レス) id: 9081ea5a92 (このIDを非表示/違反報告)
Re:(プロフ) - 狐猫音。さん» コメントありがとうございます！ 楽しんで頂けているようで嬉しい限りです…！更新頑張りますね！ありがとうございます！ (2019年6月3日 16時) (レス) id: 9081ea5a92 (このIDを非表示/違反報告)
小哥 - 初めまして！タナトスって死の神様ですよね?主人公君を想像してアルビノ?のタナを肩に乗せた姿を想像したら美しいですよね〜更新頑張って下さい!! (2019年6月3日 14時) (レス) id: 559080d220 (このIDを非表示/違反報告)
狐猫音。(プロフ) - 面白いです！更新頑張ってください！ (2019年6月3日 13時) (レス) id: 9489b2e2a3 (このIDを非表示/違反報告)
Re:(プロフ) - のりたまさん» コメントありがとうございます！ 好いてもらえて嬉しいです！ 私もちゅきです！！ (2019年6月3日 0時) (レス) id: 9081ea5a92 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Re: x他1人 | 作者ホームページ：http://uranai
作成日時：2019年6月1日 18時
