82.すごかったです！ ページ2
１ヶ月、過ごして興味をもったものもあった。
「本日も開催！コリーダコロシアム！」
コロシアムってなんだっけ？と、若干あやふやな感じで訪れた会場は、なんだかとっても嫌な感じがした。
人と人が、戦うのだ。
それを見て、お客さんは笑う。
どうして？人が傷つけあってるのに。
隣に座っている男の人からはお酒の匂いがした。
「(…帰ろう…)」
なにか情報が得られるかと思ったが、こんなことに時間を費やしている人たちだ。
きっとなにも知らないね。
「くたばれレベッカー！」
「悪魔の末裔め！」
私の意識を会場に戻した、その言葉。
「忌々しい血族め！切られろ！」
私と、そう変わらない齢のはずなのに。
こんなところで、剣をふるって。
なんでこんなに、悪口を言われているの？
レベッカ「…っ」
女の子は、とても強かった。
泣きそうな顔をしながらも、けして倒れなかった。
私はここの事情を知らないけど、あの子が悪い子なわけない。
だから声をかけた。
「あの！」
レベッカ「…はい」
「すごかったです！」
言葉のボキャブラリーのなさに自分でも驚いたが、それは相手も同じようだった。
レベッカ「…あの…？」
「あ、えと、みんな、あなたのこと悪く言うけど、私はここのこと、全然知らないし、知ったところできっと、あなたのこと悪く思わないと思います！だから、その、が、頑張って！」
頑張ってるよ、この人は。
これ以上なにを頑張らせるんだよ。
自分が言ったことに後悔していると、女の子は泣き出した。
「え、えぇー！！ごめんなさい！！」
レベッカ「ううん…違うの、ありがとう…」
それからというもの、私はコロシアムへ足を運び、傷ついたレベッカを手当した。
それが、私の１ヶ月である。
…ドラゴンさんに怒られそうだ。
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ゆいこ(プロフ) - じぃじさん» 温かいコメントほんとにありがとうございます、自分の都合で長々と間があいてしまいますが、これからもよろしくお願いします (2017年9月20日 15時) (
レス) id: 419c5d3c0e (このIDを非表示/違反報告)
じぃじ(プロフ) - 初めて読ませていただきましたがとても面白かったです。多忙の中かと思いますが、更新応援しております (2017年9月17日 6時) (レス) id: 43ef1c0c7e (このIDを非表示/違反報告)
ゆいこ(プロフ) - マメリさん» わー！嬉しいです！ありがとうございます！ (2017年7月25日 22時) (レス) id: 419c5d3c0e (このIDを非表示/違反報告)
マメリ - このシリーズ大好きです！ (2017年7月25日 16時) (レス) id: cf524eaacf (このIDを非表示/違反報告)
ゆいこ(プロフ) - マッキーさん» ありがとうございます！ (2017年7月24日 7時) (レス) id: 419c5d3c0e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆいこ | 作成日時：2017年7月20日 9時
