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純喜side
純喜「あのさ、敬語やめへん?同い年なんやし。」
一緒に行こうとは言ったものの、何を話せば良いのかわからない。
豆原さん大人しそうやし…。
A「じゃあ、そうします。」
純喜「ふは。もう早速敬語やん。」
A「人見知りなんで…。でも、なんか河野くんは大丈夫な気がしま…する。」
気まずい空気が一転して暖かい空気に変わる。
"河野くんは大丈夫"という言葉とにっこりと微笑む彼女の顔を見た瞬間、胸がドキッと鳴った気がした。
A「ていうか、お礼!何が良い?」
純喜「なんでもいいで。ていうかそもそもお礼なんて別に気にしやんでいいのに。」
A「お礼させてください!本当に助かったので!」
敬語はなしといったものの変わらずに敬語が混ざってしまう豆原さん。
案外面白い子やな。
A「お昼奢るとかは?でも、購買のパンすぐ売り切れそうやし…。」
何やら一人でぶつぶつと呟く豆原さん。
なんか、気になるな…。
純喜「ほんまに何もいらんで。」
A「せめてジュースでも奢らせてください!」
そういって少し歩いたところにある自販機を指差す豆原さん。
きっとお礼はいらないと言っても聞かないだろう。
純喜「じゃあありがたく奢らせてもらうわ。」
そう言って俺が選んだのはミルクティー。
いつもはそんな飲まへんねんけど、なんか急に甘いのが飲みたくなった。
でも、このミルクティー私も好きなんだよねーと言いながらボタンを押す豆原さんを見て、ミルクティーを選択してよかったと思った。
純喜「それとさ、もう一個お願いがあるんやけど…。」
A「何?叶えられないかもだけど。」
さっき歩きながら考えたこと。
純喜「俺と友達になってくれへん?」
豆原さんの顔を見れない。
でも、これで終わりたくない。
A「はい。私も河野くんと友達になりたい。」
そう言って嬉しそうに笑う君の顔を見て、今日一番の胸のドキドキを感じた。
そっか、俺豆原さんに一目惚れしたんか。
豆原さんに奢ってもらったミルクティーはめちゃくちゃ甘い気がした。
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作者名:Macaron.。 | 作成日時:2023年12月19日 22時