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蓮「そろそろ豆も終わる頃だろうし、スタジオの方行く？」
私と祥生がまた言い合いになるのを察したのか蓮くんが声をかける。
豆、とは弟の一成のこと。
私達苗字が豆原なんだけど、豆とか豆ちゃんとか呼ばれることが多いのだ。
初めこのスクールに入ったときに私だけ名前で呼ばれていて"お姉ちゃんだけずるい！"と怒っていた一成だったが最近ではこのあだ名を気に入ってるようで謎に当たられることも少なくなった。
スタジオの方に行くと、一成が一人で一生懸命ダンスを踊っていた。
久しぶりだな、一成のダンスもこのスタジオも。
祥生「豆ちゃん、最近めっちゃ頑張ってるんよな。」
中学校で披露するらしい、と祥生。
A「初耳だわ。」
私達の兄弟仲は決して悪くはないんだけど、お互いのことについてよく知っているかと聞かれればそれほどかも知れない。
祥生「ま、見に来れるやつやったら招待したるわ。」
祥生は一成と中学校が同じで、いつも一緒に登下校もしている。
基本、一成が話さない中学校の情報は祥生から得ている部分もある。
一成「蓮くんと祥生くん！見てるんなら言ってくださいよー。お姉ちゃんも！」
蓮「ごめんって。これから4人でご飯移行こって話なってん。」
一成「そうなんですか？じゃあ、急いで着替えます！」
そう言って音楽を止め、着替えに行く一成。
その時、私のスマホが鳴った。
祥生「珍しいな。誰から？」
滅多にならない私のスマホ。
基本的にこの時間帯に両親から連絡が来ることは少ない。
誰だろ？と恐る恐るスマホを開くと、Junkiの文字。
祥生「河野くんから連絡きたん？良かったやん。」
蓮「返事考えやんな！」
私のスマホを覗き込んでいた祥生と早速返事を考えてくれている蓮くん。
Junki明日一緒に学校行かへん?
Junki嫌やったらええんやけど!瑠姫もおるし!
祥生「白岩くんがおるんやったら行かんなあかんな。」
A「どうやって返事したら良いの？」
蓮「良いよ！とか私も行きたい！とかそんなん良いと思うけど。」
祥生「早く返事しやんな、嫌やと思われるで。」
祥生に急かされて返事を送る。
Aもちろんです!一緒にいきましょう!
私の送った文章を見て蓮くんたちに"硬い"と苦笑いされたのは言うまでもない。
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作者名：Macaron.。 | 作成日時：2023年12月19日 22時
