Running to you (ページ2)

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純喜side

俺は人生初の一目惚れをした。

Ruki寝坊した。先行っといて。

朝、起きていつものように学校へ行く準備をしていると入ってきた一通のLINE

俺の親友、白岩瑠姫からだ。

瑠姫は高校で一番初めにできた一番の友達。

最寄り駅は違うけれど、同じ電車に乗るため仲良くなってからは一緒に登下校するようになった。

早く準備もできたことやし、一本早い電車にでも乗ろっかな。

どうせ瑠姫は遅刻やろうし。

イヤホンで音楽を聞きながら、駅まで歩く。

高校に入学して半年ほどが経ってだいぶ高校生活にも慣れてきた。

瑠姫のように毎日告白される…なんてことはないし、彼女もできてないけれど、毎日充実してる。

学校に行って勉強して、休み時間には瑠姫と話して、放課後はサッカーをする。

楽しいし、充実はしているけれど、やっぱりなにか刺激があればいいのにな…なんて考えていた。

電車に乗り込むと、いつもより一本早いからか人が少ない。

いつもは座るのが難しいくらいだけれど、今日は余裕で座れるくらいだ。

同じ高校の制服の人がいっぱいの車両ではなく、他の学校の生徒や会社員などもいる。

俺の斜め前に座ってる人、同じ高校や。

名前まではわからないけれど、なんとなく見覚えがあるのできっと同じ学年だろう。

本を読んでいる、大人しそうな女の子。

きっとこれから先も関わることのない人やろうな、と思いつつ俺も参考書を開く。

でも、そんな考えはあと数秒で崩れてしまう。

俺が一目惚れをするまで、あと数分。