ワンス・アポン・ア・タイム〜おとぎの森は西の町〜シーズン3

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第44話 大捜索

村上side

藤原「こんにちはー。」
村上「おお！藤原くん、仕事休みなのに悪いな。」
藤原「リチャードが困ってるって聞いたら、放っておけなくて。」


お前ら、もう付き合えよ。
今時、男同士でもええやんけ。


村上「ホンマ物多すぎ。」

質屋には、おそらく物語に登場したのであろう武器やら道具が陳列されとる。


村上「これ!あ、ちゃうわ玉手箱や。」


こんな具合。


藤原「そういえば、ネバーランドに行くって聞いた時、薄々思ったんすよ……大西もおらんかなって。」
リチャ「え、大西?」
藤原「アイツ、ティンカーベルやし……でも、羽を持ってへんから魔法が使えん。」
リチャ「なんで?」
藤原「俺が取り上げたんです。女王と何かを企んどったから。でも、誤解でした。」


金のガチョウを抱えながら俯く藤原くん。


リチャ「大西には謝ったん?」
藤原「いや。出来てない。」


妖精の世界も大変やなぁって、リチャードが壺に向かって喋ると、幾度も木霊した。


藤原「…せや。」


藤原くんが何か閃いた。


藤原「女王が悪くなりだした頃にトモヒロ殿下から相談されたんや。」
村上「え?」
藤原「自分が女王に外の世界を教えたが為に、人生を狂わせてもうたって。」
リチャ「そんな…。アイツ、生まれながらの悪人ちゃうんか。」
藤原「だから、優しさを取り戻す最後の救済策として、ピクシーダストを女王の指輪の石に仕込んだんや。でも、未だに女王はそれに気付いとらん。大西がネバーランドにおって、女王の指輪を触れば羽が蘇るはず。そしたら、ピーターパンにとってかなりの脅威になるで。」


そしたら、智洋くんを救える!!


村上「……おい、人魚。聞いとったか？」
平野「んぇ?」
村上「話、聞いとけよ。刺身にされんぞ。」
平野「それは勘弁!!」


俺と藤原くんで一から人魚に説明をしていると……


リチャ「これちゃうかー!?」


リチャが真四角の箱を見つけてきた。


村上「これや!」


リチャ、お手柄や!
さっそくまた港へ向かう。


村上「ええか?人魚。これがパンドラの箱。そして、ティンカーベルに女王の指輪を触らせる。覚えた?」
平野「バッチリ!あ。そういえば、この町に永瀬廉って人おる?」
村上「リチャ、知っとる?」
リチャ「わからん。丈は?」
藤原「えー?カルテ調べなわからんかな?」
村上「とにかく、これが上手くいったら、もっと町を案内したるわ。」
平野「頑張る!」


ｻﾞﾊﾟｰｰｰｰﾝ


こうして、人魚は町を離れた。

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