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#2-31 ページ32

第31話 契り

中間side

《回想》
ジュン「なぁ、叔父上。私が王家と結婚せぇへんかったらこの国はどうなるん?」




アキトと出会ってから、城の外を知っている同士の叔父上と秘密の相談をしとった。





トモヒロ「まぁ……ただでさえこの国の財政は傾いとるからなぁ。戦争を仕掛けられて一巻の終わりやな。」

ジュン「え……」

トモヒロ「心配すな!もしそうなったら、俺が敵国と同盟を組もうと交渉する。ジュンはアキトと幸せになったらええやん。」

ジュン「ちょっっっ!?なんでそれを???」

トモヒロ「顔に書いとるで。」

ジュン「嘘やん!」

トモヒロ「ニャハハハハハハ!!!!冗談やって!でも、ジュンとアキト、お似合いやと思う。」






そう言われて嬉しい半分。
残りの半分は母上への罪悪感。






マルコ「明日は舞踏会や!ジュンと国王とが、上手くいきますように。」






母上の期待に、いよいよ吐き気がしてきた。
舞踏会の後を私は知っている。
男女が裸で永遠の契りを交わす。
不快感でいっぱいの心の中を微かに照らすのは、
アキトと過ごした日々やった。







ジュン「…っっっ」







一度でも、その顔を思い浮かべてしまったらもう末期で、
叔父上にも内緒でシャーウッドの森に来ていた。






ジュン「わ。雨…」





にわか雨。
雨粒は大きく、着ていた全てに水に浸る。
重くて冷たい。






アキト「え?マリアンヌ?」
ジュン「アキト………」




びしょ濡れになった私の手を包みながら…





アキト「冷たいやん。うちに行こ?」





家に着くと、誰も居なかった。





ジュン「あれ?コージは?」
アキト「今日は来ぉへんよ。アイツも忙しいヤツやねん。」






そっか、二人きりなんや。







ドクンドクン








心臓がうるさい。





アキト「どないした?風邪でもひいたか?顔、赤いで?」





アキトは何の悪気もなく私の頬を触る。





ジュン「んっ。」
アキト「あ…ごめん。」






引っ込めようとしたアキトの手に自分の手を重ねる。





ジュン「アキト、私を抱いて?」
アキト「はぁ!?何言うて………」
ジュン「お願い…」
アキト「そんな事したら、お嫁に行けへんで!」
ジュン「良い。アキトが欲しい。アキトしか…ん!」







言い終わる前に口を塞がれた。
塞いでいたものが、アキトの唇だと気付いたのはすぐやった。
こうして二人は男女の契りを交わした。

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るびぃ(プロフ) - 渡海さん» ありがとうございます!グループらしさを出したくてハルカスを選んでみました! (2021年10月31日 3時) (レス) id: a7df9901fc (このIDを非表示/違反報告)
渡海 - 更新お疲れ様です!巨人をあべのハルカスに例えるシゲが、センス抜群でめっちゃ面白かったです。これからも楽しみにしております!! (2021年9月28日 12時) (携帯から) (レス) id: f6711a1d35 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:るびぃ | 作成日時:2021年9月17日 13時

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