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第5話 民泊カフェ るびー
重岡side
重岡「…どういうこっちゃ。エンストか？バッテリー上がってもうたんか？」
大阪へ帰ろうと、いつものように車のキーを回した。
ところが…
車はうんともすんとも言わない。
何でや？
何でエンジンが掛からなくなってもうたんや？
重岡「ってか、ここどこやねん。」
ロードサービスを呼ぼうと、現在地を地図アプリで出そうにも、エラーになってまう。
とっくに家に戻った中間さんを再び呼ぶのは、恥ずくて気が引けた。
重岡「とりあえず、飯食いながら考えるか。」
そういや、来る途中に店っぽいとこあったなと記憶を辿りながら町を歩いてみると、すぐに“民泊カフェ るびー”の看板を見つけた。
『いらっしゃいませー…』
重岡「一人なんやけど、時間まだ大丈夫？」
『あ、はい…ここどうぞ。』
歯切れの悪い店員が、水とメニューを持って来る。
『…旅行っすか？』
重岡「いや。ちょっと用があってな。」
『…へぇ。町の外から来た人なんて初めてやねん。ちょっとビックリしてもうた。』
名札に大橋と書かれた青年は、掠れた声でへへっと笑う。
今日は色んなことがありすぎて、身体がスタミナを欲している気がしたから、でっかいハンバーガーを頼んだ。
重岡「うっま。」
大橋「あざーっす！ばぁちゃん秘伝のレシピやねん。な！」
厨房の奥から、せやねん！と元気な声が聞こえる。
若々しいばぁちゃんやな。
確かにこのボリューム食ってたら、そうそう衰えんやろうな。
知らんけど。
重岡「…ごちそうさまでした。さてと、どうやって帰るかやな。」
大橋「あれ？もしかして、困ってる系ですか？」
重岡「そうやねん。車のエンジンが掛からなくなってもうて、大阪帰られへんねん。」
大橋「ここ、田舎やからなぁ〜。多分明日まで連絡つかんと思う。」
重岡「まじか。」
うわ。詰んだ。
明日の仕事、間に合わんやん。
大橋「うち、民泊もやってるから朝までおれるけど…」
重岡「もう、それしか方法無いよな？お願いできます？」
大橋「ええよ！ばぁちゃんに言ってくるわ！」
重岡「急に悪いな。」
まさかの一泊が決まり、職場にはケガして入院してもうたと大嘘をついた留守電を入れておいた。
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るびぃ(プロフ) - 渡海さん» ありがとうございます！おとぎ話がベースとなるので、元ネタが面白かったので、あとは上手く書けるかこれからも頑張ります！ (2021年9月10日 8時) (
レス) id: a7df9901fc (このIDを非表示/違反報告)
渡海 - 初めまして。めちゃめちゃ面白いです。元ネタを知らないのですが、逆にワクワクします。お話も面白くて最高です！これからも楽しみにしております。 (2021年9月9日 18時) (携帯から) (レス) id: f6711a1d35 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：るびぃ | 作成日時：2021年9月5日 22時
