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第38話 濱田の思い出
濱田side
濱田「良かった。まだ残ってた。」
落とさぬよう両手で包みこむ。
俺の家は質屋になっとって、
いろんな家から借金の形で回収した金品が店内に並んどる。
どんな高価な指輪や剣よりも、
この欠けたティーカップが1番美しい。
《回想》
呪いが掛かる遥か昔、
俺は魔法の対価として、とある小娘を貰ってきた。
濱田「お前、なんか喋れや。」
『…ムラコ。私はお前なんて名前やない。』
濱田「フフッ。おもろいやつやな。」
ムラコと名乗る小娘は、俺の召使いとしてありとあらゆる雑用をさせた。
が…
ムラコ「あー、もったいない!これぐらい全部食えや。」
別の日は…
ムラコ「使ったものは元の場所に戻す!」
気の強いムラコの押しに負け、
いつの間にか、立場が逆転しとった。
そんなある日。
濱田「あ。」
俺の不注意でティーカップが落ちた。
濱田「欠けてもうた。もう使えんな。」
そのまま処分しようとすると…
ムラコ「アカン!それ、ポットとセットになってるやつやん。離れ離れになったら、可哀想やんけ…」
そう言って、ムラコは大切そうに欠けたティーカップを撫でていた。
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るびぃ(プロフ) - 渡海さん» ありがとうございます!おとぎ話がベースとなるので、元ネタが面白かったので、あとは上手く書けるかこれからも頑張ります! (2021年9月10日 8時) (レス) id: a7df9901fc (このIDを非表示/違反報告)
渡海 - 初めまして。めちゃめちゃ面白いです。元ネタを知らないのですが、逆にワクワクします。お話も面白くて最高です!これからも楽しみにしております。 (2021年9月9日 18時) (携帯から) (レス) id: f6711a1d35 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:るびぃ | 作成日時:2021年9月5日 22時