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第4話 空想と虚言の智洋
重岡side
中間「私、この町の町長をしております。中間淳太と申します。重岡さん…でしたっけ？この度はうちの智洋がご迷惑をお掛けして、ホンマに申し訳ございませんでした。」
深々と頭を下げる中間さん。
重岡「あ、いや…別に気にしてへんし。」
中間「智洋、変な子やろ？」
中間さんはため息をこぼした。
中間「俺の影響なんやろうな。智洋は小さい頃からおとぎ話とかＳＦものの映画が大好きでな。よく真似っこ遊びしとったんやけど、大きくなるにつれ遊ばなくなるどころか、オリジナルの空想やら虚言癖が酷なってもうて、今じゃ俺の事、白雪姫に出てくる極悪の女王なんやって。」
目の前の中間さんの苦笑いに反して、
家の中から、智洋くんの笑い声が聞こえる。
智洋「ははははは！痛ぁーい！」
笑い声からの突然の悲鳴に、中間さんはまた呆れる。
中間「こら！家の中で縄跳びすな！早ぉ風呂行けぇ！」
智洋「はぁーい！！」
中間「はぁ…お見苦しい所をお見せしてホンマにすみません。」
また深々と頭を下げる中間さん。
中間「学校も一応行ってるんやけど、あんなんやから支援学級やねん。授業が終わってからは、町立病院でカウンセリングも受けとる。でも、自立した生活が出来るかは、正直微妙や。」
重岡「…大変ですね。」
中間「おん…ホンマに大変。なんや、俺まですみません。この町の町長やからと思うと、あんまり弱い所見せられなくて。…あ、お土産にうちのリンゴどうですか？すごく甘いですよ。」
中間さんは目の前のリンゴの木から、熟した果実を一つ摘んで、俺に差し出した。
重岡「あ、ありがとうございます。」
中間「ちなみにやけど、毒は入ってないから。俺、白雪姫の女王ちゃうし。」
中間さんはもう一つ果実を摘むと、がぶりと頬張った。
あたかも、智洋の言葉は全て虚言だと証明するかのように。
つられて俺もリンゴをかじる。
甘い果汁が口に広がった。
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るびぃ(プロフ) - 渡海さん» ありがとうございます！おとぎ話がベースとなるので、元ネタが面白かったので、あとは上手く書けるかこれからも頑張ります！ (2021年9月10日 8時) (
レス) id: a7df9901fc (このIDを非表示/違反報告)
渡海 - 初めまして。めちゃめちゃ面白いです。元ネタを知らないのですが、逆にワクワクします。お話も面白くて最高です！これからも楽しみにしております。 (2021年9月9日 18時) (携帯から) (レス) id: f6711a1d35 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：るびぃ | 作成日時：2021年9月5日 22時
