Type-Black ページ49
Type-Black 猫、飼わんか？
横山side
年が明けてすぐ、るびぃの両親が大阪へ遊びに来た。
冬は田んぼの仕事が無いから、暇なんやって。
俺自身、早くに両親を亡くしたから、今こうやって親子で和気あいあいやっている姿が羨ましく思いつつ、その輪に混ぜてもらっているとこに感謝の気持ちでいっぱいになる。
ところが来て早々、布団な足りないことに気付き、
急遽ホームセンターで調達することになった。
お目当ての布団はすぐに見付けられたのだが、
るびぃとお義母さんがペットコーナーに寄り道して...
長い。
横山「お義母さん、もう行きましょ？」
義母「もうちょっと！いやーん、アメショー可愛い！」
るびぃ「お母さん、こっちもヤバいよ！ロシアンブルー！！」
なぁるびぃ、ホンマは猫飼いたかったんか？
ごめんな、うちは賃貸やねん。
お義父さんもため息ついとるやん。
すると、カートを引く見覚えのある人影。
横山「なにしてんねん、村上さん。」
村上「おお！ヨコ！」
横山「それ、多すぎやろ？」
カートいっぱいに積まれたキャットフードと、
なんやよぉわからんシート。
村上「ヨコ、猫飼わんか？」
横山「は？うち、賃貸やぞ？」
村上「猫、一気に７匹になってん。」
横山「は？なんで？」
村上「そら...チーちゃんが産んだからや。」
村上さん、再婚してから環境変りすぎやろ！？
村上「ほんでもって、猫飼わんか？」
横山「いや、無理やって！」
義母「え？猫ちゃんの里親探してるの？」
突然のお義母さん、参戦。
里親を探す村上さんの話に興味津々。
村上「？」
横山「義理のお母さん。るびぃのおかん。」
義母「るびぃの母です。」
村上「二人の上司の村上です。」
義父「部長さんか！るびぃの父です。」
村上「あ！精米機でお世話になってます！」
懐かしいな。
メンタルがボロボロになって実家に帰ったるびぃを迎えに行ったあの日、
淡い気持ちを紛らわすために仕事の話をしたら、あれよあれよと商談になってん。
村上「お義父さん、お義母さん、猫飼いませんか？」
おい！
千葉からわざわざ来てるんやぞ？
大阪から猫持って帰れるわけないやん！
義母｢え！？ほしい！！！｣
お義母さん...ノリノリやんか...
お義父さん、なんとか断ってくれ...
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作者名：るびぃ | 作成日時：2020年11月30日 2時
