それぞれの恋愛模様たち (ページ36)

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Type-Green 禁断症状

大倉side

一時はどうなるかと思った。

例の事件でプロトがダメになった製麺機は、
その後、Aさんのリカバリーでやっと納品まで漕ぎ着けた。

大倉「Aさん、ホンマにありがとう。」

『間に合って良かったです。』

大倉「ホンマに何から何まで、やってもらった上、辛い思いまでさせてもうて申し訳なかった。」

俺は精一杯、頭を下げた。

『そ、そんな頭あげてください！』

大倉「いや、今回ダメなら俺の首が飛んでもおかしくなかった。ホンマに感謝してる。」

謙遜するAさん。

大倉「お願いやから、なんか御礼させて？飯でも酒でも金でも何でもええから。」

『いやいやいやいや！何も要らないですって！』

一歩も譲らないAさん。

大倉「ホンマにお願い！何かさせて！でないと気持ちが治まらない。」

『えー...何かですか...？』

悩むAさん。

『あー...いや。うーん...えー？』

何かを思い付くも、頭の中で却下するAさん。

『変な事言っても、笑いません？』

大倉「え？...お...おう、笑わんよ？」

何かを決めたAさん。

『脂っこいラーメンが食べたいです。』

大倉「は？」

眉間に皺が寄るAさん。

『ほら、そう顔するじゃないですかー。』

大倉「ごめんごめん...ふふっ(笑)」

『もう！笑わないでください！』

膨れるAさん。

大倉「ちなみに、何でそれが１番になったん？」

『...２年位前からダイエットしてて、ラーメン絶ちしてるんです。前の職場にいた時、激太りしてしまって。』

なんや、どこかで聞いたことある話やな...

あ、俺か。

大倉「それって、もしかして健康診断で引っ掛かった？」

『そうなんです。問診でこっぴどく叱られまして...』

大倉「俺も。」

『え？』

大倉「俺も、背脂たっぷり乗ったラーメン好きやねん。でもな、中性脂肪上がるから食うな言われてん！あー、話したたけで腹減ってきたわ。帰りに行くで。」

『はい！』

そんな勢いで初めてのサシ飯が、
まさかのデブ活になったのだった。