Type-Blue ページ26
Type-Blue もう子供じゃない
安田side
今日はAちゃんは来なかった。
まぁ、学生さんやし。
課題とか忙しいよな。
暗くなった外へ、看板を仕舞いに扉を開ける。
１２月、だいぶ寒くなってきたなぁ〜。
あれ？
安田「Aちゃん？」
『安田さん！』
10m位先に見たこと無い、ハイテンションのAちゃん。
安田「どないした？」
『何って、会いたくなっただけですよぉ〜』
全力で手を振っていたと思いきや、
猛ダッシュで駆け寄る。
さらに。
『安田さん！だいすき！！！』
は...い...？
ハグされてわかった。
Aちゃん、お酒飲んだな。くさっ。
まだ二十歳にもなってへんのに。
あかんやつやん。
せめて水でも飲ませて落ち着かせようと、
店の裏口から自宅へ上がる。
その間も、
『安田さん、すき。だぁいすき。ねぇ、抱いて？』
マシンガンで口説いてくる。
安田「Aちゃん、大人をからかったらアカンよ。」
まだ未成年だからというのもあるけど、
完全に目が座った異性とする程、
ボクはクズやない。
安田「お水、飲もうな。」
『やーだ。安田さん、飲ませて？』
安田「アカン。」
『私、もう子供じゃないもん！』
安田「ええ加減にせぇ！！！！」
ボクも大人げなく、テーブルを叩いて大声をあげてしまった。
ﾋﾞｸｯ！
安田「Aちゃん、大人なら今してることに責任取れるんか？」
距離を縮める。
両手でAちゃんの頬を包む。
はじめはまっすぐ目を合わせてきたAちゃんやったけど、
ボクの真剣な目に恐怖を感じたのか、急に俯いた。
安田「ほら。無理に出来んことするんやない。」
手を離すと間もなくAちゃんの寝息が聞こえる。
なんや、寝てもうたんか。
しかし、間もなくして相当飲んだのであろう、今度はうなり始めて...
安田「あかーん！！！」
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作者名：るびぃ | 作成日時：2020年11月30日 2時
