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#3-9
『音声の同期。パン!』
別の日は・・・
『タカ兄、白飛びしちゃう。』
崇裕「ほんなら、ホワイトバランスをこう。」
『直った。』
崇裕「ほな、始めるで。」
朝から晩まで、食事と睡眠以外は、
動画を撮影しては編集を繰り返す。
あんなに眠れなかったのに、
馬車馬の如く働かされてたら、充電が切れたみたいに、
寝てしまうことが増えてきた。
これはやっぱり、愛なんだろうか?
崇裕「あ〜、疲れた。あぁ、ええなぁ、これ。」
何が良いって?と思って、リビングを覗くと、
横山さんへ贈らず終いになってしまった椅子に腰掛けていた。
『だめ!!!!』
慌ててタカ兄を引きずり下ろす。
崇裕「なんでや?これ、椅子やろ?座って何が悪いん?」
『これは、横山さんにあげるはずやったの!!!』
崇裕「けど、使ってもらう相手がおらんなら、誰が使ってもええやん?」
『そうやって、また入って欲しくないとこに土足で入ってくる。タカ兄にはわからない!!私にとって横山さんは光だったの!!!』
思いっきり掴むから、くしゃくしゃに跡がついたタカ兄のTシャツ。
崇裕「俺にとっては、お前が光やねん。」
『は?どこが?どこにいても、いっつもみんなの注目の的、人気者でインフルエンサーのハマちゃんやん。』
崇裕「命、救ってくれたのは、他でもないAや。」
命を救った?
なにそれ?
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作者名:るびぃ | 作成日時:2024年2月13日 17時