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#3-37 ページ37

#3-37

『出来た。出来た。試作品。』
末澤「これ、すぐ商品化した方がええですよ。」
小島「俺も欲しいっすもん。」
『ちょっと待ってて。まずは、自宅で試してみたいの。』





家に帰れば、先に帰ってた大毅くんと・・・





『なんでおんの?』
崇裕「今日は特別な日やからって、しげちゃんにお呼ばれしてん。」
重岡「呼んでない。特別な日やから、ごめんなさいって言ったやん。」
崇裕「またまたぁ〜。海外ロケ前に会いたかってん。」





はい。
うざキャラ全開のタカ兄です。





『とにかく、やりますか。』





持って帰ってきた箱を、そっと開ける。





崇裕「あ。」
重岡「これなん?」
『昔の記憶やから、何となくなのと、今の自分ならこうしたいって欲も出てきてこうなった。』
重岡「これもちゃんと買ってきたで。」





テーブルに並ぶのは、自分でデザインした茶器と桃饅頭。





崇裕「うまそ!」





ペシン!





崇裕「痛っ!しげちゃん、痛いやん。」
重岡「義兄さん。食べるのはお茶が出来てからです。」
崇裕「ちぇっ。」





社長の見よう見まねで、東方美人を淹れる。





『お待たせしました。どうぞ。』
重岡「いただきます。」
崇裕「いたーきます。」





お茶を啜り、桃饅頭を頬張る。






重岡「うまいなぁ。」
『うん。すごく美味しい。』
重岡「幸せやなぁ。」
『私も。』






お茶と桃饅頭の美味しさはもちろんだけど、
大好きな人と美味しいものを食べる幸福感で胸いっぱいや。





崇裕「よっしゃ。兄ちゃんが今から海鮮チャーハン作ったる!」
『えー。タカ兄の料理、味無いやん。』
崇裕「・・・ソンナコトイウナヨ。」
重岡「じゃあ、俺も手伝います。」
『2人一緒やと、ふざけ出すからアカン。ほら、台所から出てけ。』





2人をつまみ出すと、タカ兄の指先が茶器に触れた。





コロン





重岡「あ!!」
崇裕「あーーーーー!!!!!!」

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作者名:るびぃ | 作成日時:2024年2月13日 17時

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