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やっぱり、頭取の考えてることがわからない。
自分が頂点におるなら、それでええやん？
村上「頭取自身も、福本家から解放されたいんやろ？大晴、あれ持ってきたか？」
福本「はい。こちらです。」
持ってきたのは、数枚の紙。
福本「僕も驚きました。まさか、母が亡くなったタイミングで苗字を横山に戻していたなんて。そして、僕と姉は、父さんの子供じゃないなんて。」
戸籍謄本。そして、タカ兄が私と横山さんが兄妹であると証明したのと同じ鑑定書。
「なんでや？なんで鑑定が・・・」
村上「気づかんもんやなぁ。おっさん家にナイトが潜んどんの。おたくのムコ殿が仕入れてくれたで。」
！！！！
社長！？
「淳太め！！！」
福本「父さんはご存知だったのですね？」
村上「こうなったのも、返済に追われて家を空けてばっかの頭取じゃ子は出来んと勲が仕向けたんやろな。まぁ、頭取も頭取で、勲からの重圧をAのおかんと不倫して息抜きしとった訳やから、両成敗ってとこやろ。」
うわぁ。サイテー。
村上「それはそうと、どうすんねん？こんな不祥事だらけの銀行。そろそろ、金融庁も到着する頃やな。」
佐野「うわ。いっぱい人来た！！」
それからは、まさに半○直樹すぎる展開やった。
金融庁の調査で、あれよあれよと出てくる不祥事は、
あっという間に全国ニュースに発展した。
福本広海は地面師との関与で、詐欺罪。
福本慎也頭取も長年の横領が発覚して、それぞれ塀の中だ。
崇裕「俺アホやけど、曲がったことは大嫌いやねん。」
そして、タカ兄率いる桃太郎団の暴露動画とライブ配信が自己ベストの再生回数を叩き出した。
すると、タカ兄もSNS上でのインフルエンサーから一躍時の人となり、今では人気タレントになったのだ。
「ハマちゃん、お味はどう？」
崇裕「わからんけど、美味い！」
タカ兄はテレビの仕事が増えた。
昔から注目の的だったタカ兄が芸能界でも生きていけることは、容易に想像できた。
『相変わらずアホやな。』
ゴールデンタイム、部屋にひとり。
ウィンナーに目玉焼き。
朝ごはんみたいな夜ごはん。
贅沢は好まない。
タレント仕事が忙しくて、動画編集はずいぶんご無沙汰や。
昔はあんなに毛嫌いしてたのに、今ではタカ兄に養われて生活してる。
そろそろ、スネかじるの辞めなきゃな。
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作者名：るびぃ | 作成日時：2024年2月13日 17時
