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病院に着くと、いつものおっちゃんら(相変わらず失礼)とまっさんが落ち着かない様子で長椅子に座っていた。
『横山さんは?』
丸山「まだ手当中。」
『いったい、なにが?』
大倉「昼間にさ、エイトの掃除しててん。横山くん、いつもより疲れた顔してて、俺とまっさんはもう飯にしようって、作りに厨房おったわけ。出来たでーって呼んでも来んから様子見に行ったら、胸を押さえて倒れてん。」
胸ってことは、心臓?肺?
パッ
丸山「終わった!」
使用中のランプが消える。
間もなく看護師さんとお医者さんが出てきた。
「ご家族の方はいらっしゃいますか?」
『えっ、あっ・・・』
村上「この子、妹です。」
過ごした時間は天地の差なのに、
私を親族と言ってくれた村上さん。
「横山侯隆さんの心音、呼吸音の停止、瞳孔の拡大、対光反射の消失を確認しました。これをもちまして、死亡確認とさせていただきます。」
深々と礼をするお医者さんたち。
安田「嘘やろ?」
丸山「横山くん!!」
「この後ですが、詳しい説明と、点滴などの管を抜いて、お体をきれいにする時間を少しいただきたいと思います。よろしいでしょうか。」
『・・・お願いします。』
久しぶりに会った横山さんは、すっかり変わり果てた姿やった。
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作者名:るびぃ | 作成日時:2024年2月13日 17時