逆引き寄せの法則3～自信がついたらみんなバラバラになってさらにつらい件～ (ページ12)

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佐野「ジーオーディーの佐野です。」
『よろしくお願いします！！』

高校球児の如く礼をする。
早速、現状を見てもらうと・・・

佐野「これだとどうですか？」
『あ！！！』

いとも簡単にデータが復元してくれた佐野さん。
助かった！！

『ありがとうございます！！出張代、いくらですか？』
佐野「あれ？」
『ん？』
佐野「濵田さんって、ずっとこのお仕事ですか？」
『いえ、前職は全く異業種で。動画編集はまだ2ヶ月ちょっとなんです。』
佐野「あの・・・違ってたらごめんなさい。前って、インテリアのデザインされてました？」

え？
私のこと知ってるの？

『そうです。南京町の辺りにあるお店で・・・』
佐野「ジョンブリアン！！」
『そうです！もしかして、商品買っていただいたことありました？』
佐野「いや、あの、神山智洋わかりますか？」
『はい。同僚でした。デザインの神様って言われてて、凄くセンス良くてリスペクトしてました。』
佐野「うちの代表、その神様です。」

へ！？

佐野「お電話いただいた時から、声が代表がよく見てる動画の声に似てるなぁって思って、お会いして確信に繋がりました。」
『動画ですか？』
佐野「ライブの動画です。」

それ、2月のや。

佐野「あの、代表と会ってくれませんか？」
『え。』
佐野「ホンマに、ホンマに無理にとは言いませんので。」
『会う価値、ありますでしょうか？』
佐野「濵田さん？」
『神山さんが辞めた後、辛いことが重なって前職を離れたんです。今更、お仕事頑張ってる神山さんの足を引っ張るわけにはいきません。』
佐野「僕は、生きてるだけで丸儲けやと思いますよ！」
『さんまやん。』
佐野「とにかく、死んだらどんなに後悔しても、どんなに憎んでいても、もう会えないじゃないですか。僕、決めました。今、電話します。」

え。
まって。
急だって。
佐野さん！ストップ！！

神山「晶哉どうした？」

本当に電話しやがった。

佐野「データ復元しに行った先が、濵田Aさんでした。」
神山「え？」
佐野「そろそろ一歩踏み出しましょうよ。」