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第39話 マユミの運命
《回想》
ジュンside
魔法を覚え始めたある日、
私は自らの火炎を真に受けて、生死をさ迷った。
「残念ですが…この身体では将来、子を授かるのは厳しいかと。」
一命を取り留めたものの、医者から告げられたのは残酷な真実。
ジュン「…………そう。」
それ以来、私は魔法を覚えるのを止めた。
絶望に苛まれる日々を見かねたのか、
医者はこう告げた。
「遠い国、遠い昔の迷信なのですが、カエルの王子を探してみるのはいかがでしょう？彼は幸せをもたらすかもしれないですぞ。」
◇
「ｹﾛｹﾛ。」
まさか！！
濱ちゃんの息子がそのカエル王子とは！！
いてもたってもいられず、カエルにキスをすると………
ムラコ「か、カエルが！！」
みるみる人間の姿へ戻っていく。
マユミ「ﾊｧ…………ﾊｧ…あ。目眩が治ってる。」
ムラコ「マユミ！！」
身体を動かして、無事なことを確認するマユミ。
ムラコ「女王陛下、ありがとうございます。」
ジュン「ムラコ。礼を言いたいのはこっちの方や。この子を見つけてくれてありがとう。赤ん坊はすぐに連れて来る。濱田と三人で暮らすが良い。家族が円満なら離れ離れにはなってはいけない。そうやろ？マユミ。」
急に話を振られてキョトンとするマユミ。
ジュン「人の話は聞いておくものです。」
マユミ「すみません。」
ジュン「お主にも伝えなあかん事がある。」
マユミ「僕にですか？」
ジュン「お前の父上からや。」
スッと背筋が伸びるマユミ。
マユミ「父さんから？」
ジュン「そう。手に職を持てと。」
マユミ「職？」
ジュン「私に仕えんか？」
マユミ「僕が！？何も取り柄の無い僕には無理です！！」
ジュン「取り柄が無いなら、学びなさい。貴方は若いんだから。さぁ、さっそく赤ん坊を連れに戻るわよ。」
マユミ「はい！」
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作者名：るびぃ | 作成日時：2023年1月22日 21時
