ワンス・アポン・ア・タイム～おとぎの森は西の町～シーズン8 (ページ36)

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第35話元の世界へ

中間side

「お見事!大当たり!!」
中間「おまっっっ!?」

そこにおったのは、再び吹っ飛ばされたヨココと……

「私だってね。やれば出来るのよ。」

ここにいるはずのない、もう一人の私。

ジュン「マサカドから聞いたわよ。貴女の世界が大変やって。どこの世界でもヨココは悪人なんやな。こっちのも、人攫いで服役中や。」

そして、もう一人は指輪を売った質屋の濱ちゃん。

ハマダ「なんぼ母親でもなぁ、罪人にはそれなりの制裁をせなあかん。」

すると、ハマダはしげが落とした剣を拾い上げ、

ハマダ「うちのが迷惑掛けたな。あとは任せてくれ。」

そうしげに言うと、弱ったヨココの元へ行き、
胸ぐらを掴むとこう言った。

ハマダ「救世主の末路は死。あらゆる黒魔術を覚えて、身代わりに運命を背負わせたかったんやろ?」
ヨココ「………なぜ………それを?」
ハマダ「ﾊﾊｯ。わからんの?何が母親や、笑えるやん。世界線は二つあるんやろ?お前の息子は俺や。」
ヨココ「え?」

◇

《回想》
ハマダside

ここはネバーランド。
魔法に取り憑かれ日に日に若返っていくおとんを後目に、俺は流木に跨り島を出た。
けど、沖に出た辺りで潮目が変わって流木は回ってしまった。
俺は海に投げ出された。

息も出来ず、意識が離れそうになった瞬間、
目の前に大きなクジラが現れた。
俺はそのままクジラの胃の中。
すると身体は光りだすと、光の一部が青くなり、
人影が浮かんできた。

ハマダ「誰?」
ブルー「私はブルーフェアリー。」

ブルーフェアリーは続けてこう言った。

ブルー「ごめん。私のせいで、貴方の人生をめちゃくちゃにしてしまった。」

俺の人生?

ブルー「悲しむ母親に同情して、死んだ赤子に命を吹き込んでもうた。まさか、あんな毒親やったなんて。」
ハマダ「え。それって……」
ブルー「そう。貴方のこと。」

俺、本当は死んでたんや。

ブルー「それに、感情に任せて救世主の運命まで背負わせてもうた。」
ハマダ「救世主?」
ブルー「この世界に危機が訪れる。救世主は命と引き換えに、世界を救うんや。」
ハマダ「でも、ここはクジラの胃の中。死ぬだけやで。」
ブルー「でも、貴方は救世主。私の魔法でここから脱出するのがシナリオや。」

シナリオ……

ハマダ「帰ったところで、俺は親がおらん。天涯孤独や。」
ブルー「では、世界を変えてみいひんか?新しい世界で心機一転、ほら、手に職を持ってさ!」

俺は、ブルーフェアリーと取引を交わした。