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第28話 鏡の先
中間side
中間「……………ん。うわ。またか。」
何度も見たおとぎの森の景色。
あの占い師に嵌められた。
中間「照史？」
追いかけたはずの照史はいない。
あれは幻やったん？
ｶﾞｻｶﾞｻ
中間「うわ。なんかおる！！」
やばい。
熊なら食われる！！
「…………なんや、人かいな。」
茂みの音にあたふたしとったら、
武装して弓を構えた狩人ひとり。
中間「あ、怪しいものではありません！！！」
「充分怪しいわ。けど、べっぴんやなぁ。」
近づく狩人に後ずさる。
けど、木の根っこに躓いてコケてもうて、
気が付けば、狩人とはもうあと数センチ。
ｶﾞｼｯ
中間「えっ！？ちょっっっ、胸っ！！」
こいつ、鷲掴みしやがった！！
「………………なんや、男かいな。期待して損したわ。」
はぁ！？
ふざけんな！！
中間「お、お前、人の胸触っておいて期待して損したやと！？ましてや、甲冑で顔隠しやがって、無礼にも程があるやろ！？」
腹立つから、クレーム全部言うたった。
「はいはい。それは、失礼いたしました。」
ムキになって棒読みの狩人が甲冑を外すと…………
中間「え。照史？」
「…………なんで、俺の本名を？」
狩人は鏡で見た照史そのものやった。
けど、俺の知っている照史は、
こんなやつやない。
桐山「みんなは俺のこと、ロビンって呼ぶねん。」
中間「ロビンフッド………」
桐山「それも知っとんのか？さては、俺のファンか？」
なに、トンチンカンなこと言うてんねん？？
中間「そういう訳やなく…」
桐山「しっ！静かに。」
言い終わる前に俺は照史に引っ張られ、木陰に隠れた。
桐山「あれ、ジュン女王の衛兵や。そして、奥のあの馬車の中におるのがジュン女王。恐怖政治で税金巻き上げる極悪人やで。」
？
？
？
女王が、ここにいる？？？
俺やなくて？？？
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作者名：るびぃ | 作成日時：2022年9月22日 22時
