ワンス・アポン・ア・タイム～おとぎの森は西の町～シーズン4 (ページ7)

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第6話箱の中身

重岡side

ﾄﾞﾝﾄﾞﾝﾄﾞﾝ!!!

重岡「濱田ぁ！おるかぁ！？」

質屋はもう閉店の時間を迎えとったけど、
そんなのお構い無しや。

濱田「……なんやねん。もう店仕舞いや。」
村上「あれ？……重岡くんやん！崇裕、入れてやりやって！」

頑固な濱田と違って、村上さんがおると話が早い。

重岡「ﾊｧﾊｧ……」
村上「どないしたん？そんな息切らして。」

出されたお茶を一気に飲んで、本題に入る。

重岡「あんさ…パンドラ箱、開けてや。」
濱田「はぁ！？あんなもん、二度と開けたらアカン！！！」
重岡「智洋が！」
村上「智洋くんが？？」
濱田「智洋ならお前ん家におるやん。」
重岡「中身が智洋ちゃう！！！」
濱田「………何つった今？」

事態に気付いた濱田の顔が凍りつく。

濱田「まさか、智洋と父さんが入れ替わっとる言うんか？」
重岡「そのまさか。」
村上「そんな！崇裕、すぐに開けてやりって！！」

村上さんが金庫からパンドラの箱を取り出してきた。

村上「崇裕！！！」
濱田「わ、わかった。」

村上さんの覇気に圧倒されて、渋々箱を開ける呪文を唱える濱田。

ｶｧｧｧｧｧｧ!!!

強い光を出しながら開く箱。
そこには、何かを呟くピーターパンが横たわっとった。

西畑「………ﾌﾟ…………俺…………」
重岡「おい。おーい。」

肩を叩くと………

西畑「しげ……ｳｯ…………ｳｯ…………うわぁぁん！！！」

涙で頬を濡らしたピーターパンが俺に抱きついてきた。

重岡「まさか、ホンマに智洋なん？」
西畑(智洋)「うん！！」
濱田「嘘やん……」
村上「なぁ、さっき何を呟いてたん？」

村上さんが尋ねると……

西畑(智洋)「俺はクレープ。俺はプリン。暗くて何も見えへんから、俺はスイーツになったんやって念じとった。」

ここまできたら、このピーターパンの正体は智洋やって確信したけど、どうしても聞いておきたい事があった。

重岡「なぁ、牛乳飲む？」
西畑(智洋)「はぁ！？絶対飲まん！死んでも飲まん！！！」

やっぱり智洋や。