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#4-40 ページ41

第40話 目覚めた先には

重岡side

「しげ…しげ……」

誰かが呼んでる声がする。

重岡「ん……」

目を開けると、照明の光で目が眩む。
光に慣れて視界に飛び込んできたのは……

重岡「智洋?」
智洋「大丈夫?めっちゃ心配してん!」

智洋と……

ジュン「しげ、おかえり。」

すっかり優しくなった淳太と…

ノゾム「良かった……ほんまに良かった………」

涙を流すのんちゃんやった。
俺、ストーリーブルックに帰ってこれたんや。

重岡「ケンティーは!?」
智洋「隣の部屋。無事やで。」

そっか。良かった。
いや、ちゃうちゃう!
心配してるのはそれだけやない。

重岡「赤ちゃん!?」
ノゾム「ふふっ。ここにおるで。」

のんちゃんに抱っこされてスヤスヤ眠る赤ちゃん。

ノゾム「ジュンちゃんに聞いたで。取り戻してくれてありがとうな。」
重岡「西の魔女は!?」
ジュン「……すまん。一度は取り押さえたんや。けど、拘置所で逃げられた。」
重岡「そんな……」
ジュン「これで終わりやないはずや。でも、今の俺ならアイツと戦えるし……親友がおるから。」
重岡「親友?」
ジュン「…そう思ったら迷惑か?……しげ。光の魔法が出せたのは、しげのお陰や。」

恥ずかしそうに俯いて話す淳太。

重岡「…嬉しい。」
ジュン「ホンマに?」
重岡「ホンマ。」

目が合うと、お互い顔が赤くて……

智洋「なんか甘酸っぱいね。」
ジュン「いや、恋ちゃうし。」
ノゾム「恋みたいなもんやろ?」
重岡「恋か…せや!…あれ?」

申し訳程度にでも膨らんどった胸は、きれいさっぱり無くなっていた。

重岡「元に戻ったのに……」
智洋「元に?まさか、エマ王女!?」
重岡「でも、一瞬だけやった。んでな、ポータルの先はのんちゃんが結婚する前の時代やってん。」
ジュン「え。」
重岡「淳太、めっちゃ性格悪かった!怖くてチビりそうやった!」
ジュン「……悪かったな。」
重岡「なぁ、流星は?」
ノゾム「流星?廊下におるけど?」

のんちゃんが呼ぶと、流星はすぐに来た。

藤井「しげ?どないした?」
重岡「シズマやぁー!」
藤井「え?何でそれを……?」

やっぱり、俺たちの勘は間違いやなかった。

重岡「リュウセイ王子、アイツ最低やな。めっちゃ口説かれててん!!のんちゃんの結婚相手は絶対シズマの方がええと思った!」
藤井「一応、ナルシストは双子の兄やねん。巨人に襲われて死んだんや。」

そうか。
あの後、ホンマに戻って来れへんかったんや。
こうして、過去への大冒険は終わりを告げたのやった。

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作者名:るびぃ | 作成日時:2021年11月22日 4時

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