ワンス・アポン・ア・タイム～おとぎの森は西の町～シーズン4 (ページ38)

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第37話ボー・ピープ

重岡side

藤井「キミはノゾムちゃんのお友達？」
重岡「あ、まぁ……」
藤井「うちの城においでよ。俺のベッドで一緒に遊ぼう。」

俺さ…ホンマにこの王子から産まれたんか？
散々口説かれたけど上手くかわして、
今は客間でケンティーとうなだれる。

ケンティ「しんどっ。なんか、俺らが知ってる王子と違いすぎね？」
重岡「あんな流星、まるで別人みたいや。」
ケンティ「重岡、眉間の皺ヤバっ。」

どさくさに紛れて額に手を添えるケンティー。

重岡「なんかさ、ケンティーもなかなかなキザ男やと思っとったけど、あの流星のウザキモナルシスト具合と比べたら、まだ可愛いモンやな。」
ケンティ「それ、褒めてんの？」
重岡「ってか、いつまでデコ触っとんねん？」
ケンティ「難しい顔してるからさ。レディーが台無し。」
重岡「前言撤回。やっぱりお前、嫌い。」
ケンティ「えー？？」

でも、どうしてこんな最悪な関係が、
後に白雪姫のストーリーになって、
俺が生まれたんやろ？

ノゾム「ピーチ姫、ヨッシー、ちょっと来て！」

そんな矢先、のんちゃんは俺たちを呼び出した。

重岡「え……ちょっっっ！勝手に城から出てええの！？」

のんちゃんは俺らを呼び出したと思いきや、
城を抜け出して、草原を馬で駆る。
俺は乗馬経験があったケンティーと二人乗りをしたんやけど……

ケンティ「なんか、お前を抱いてるみたいだな。」
重岡「きしょっっ…帰りたい。」

なんで前やねん！？
でも、しゃあないからのんちゃんを追いかけると、
小さな民家が見えてきた。

ノゾム「遅い〜。」
ケンティ「ごめんごめん。馬よりも姫が暴れちゃって。」
重岡「誰がじゃじゃ馬や！」
ケンティ「上手いこと言えんじゃん。」
ノゾム「あははは。二人、面白い〜！」

おもろいならええけど。

ノゾム「こんにちは〜。」

すると、のんちゃんは民家へズケズケと入って行った。

「のんすけ！？いつも急やな。」

ノゾム「お友達を会わせたい気分やってん。ほら、ピーチ姫とヨッシー！」

腕を引かれて家に入ると、家主と目が合う。

!!!!!

ノゾム「この人は、羊飼いのシズマ。幼なじみやねん。」

そう紹介されたシズマという男は、
さっき見たナルシストのリュウセイと瓜二つやった。