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第31話 赤ん坊を守れ
重岡side
智洋「しげ！！パパ！！」
佐野「淳太くん！」
待合には、のんちゃんを連れて来てくれた二人が待っとった。
ジュン「二人とも、のんちゃんに付き添ってくれてありがとな。」
智洋「さっき、流星も着いて分娩室に入って行った。」
ジュン「時間無いから、早速突入しよう。」
重岡「おう。」
佐野「え？と、突入！？」
ジュン「産婦人科医がまさかの西の魔女や。」
智洋「ぇぇえええ！？」
重岡「赤ちゃんを攫うつもりや。俺らはそれを止めに来た。」
俺らは分娩室の扉をこじ開けた。
◇
ノゾムside
ｵｷﾞｬｰ
ｵｷﾞｬｰ
産声が聞こえる。
クラコ「おめでとう。元気な男の子や。」
ノゾム「先生、ありがとうございます。」
やっと会えた。
やっと生まれてきてくれた。
私の赤ちゃん。
ノゾム「なぁ、クラコ先生？赤ちゃん、抱っこさせてや？」
クラコ「………嫌。」
ノゾム「え？」
クラコ先生？
何で抱っこさせてくれへんの？
ﾊﾞｧｧｧﾝﾝ!!!
ノゾム「何の音！？」
大西「え？……女王？？？？」
藤井「え？え？？え？」
そこには、なぜかジュンちゃんとしげ。
ジュン「おい！西の魔女、その子を攫って何するつもりや？」
ノゾム「……西の魔女？攫う？」
クラコ「部外者は下がっててもらえる？」
冷たく言い放つクラコ先生。
ノゾム「…クラコ先生、どういうこと？」
クラコ「ちょっと借りるだけやし。ま、そういうことやから。じゃあな、白雪姫。」
え？
クラコ先生？
なぁ、クラコ先生！？
室内なのに強い風が吹くと、クラコ先生は姿を消した。
ノゾム「返して……返して！私の赤ちゃん！！！！！」
◇
重岡side
くそっ。
のんちゃんの赤ちゃん、間に合わんかった。
ジュン「諦めるな。町から出ることは無いはずや。」
淳太が役場に一報を入れると、防災無線からサイレンが鳴り響いた。
“誘拐事件発生。重要参考人、西の魔女クラコを指名手配。”
ジュン「絶対捕まえてやる。」
けど、裕くんを見つけた山林、
濱田が閉じ込められとったアジトを探し回っても、
西の魔女を見つけることは出来なかった。
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作者名：るびぃ | 作成日時：2021年11月22日 4時
