ワンス・アポン・ア・タイム～おとぎの森は西の町～シーズン4 (ページ4)

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第3話入れ替わった智洋

佐野side

智洋(西畑)「るびー行こうや。」

放課後、フライドポテトとハンバーガーを頬張る僕とトモ…いや大吾。

佐野「なぁ…なんで入れ替わったん?」

恐る恐る聞いてみた。

智洋(西畑)「やって、楽しいやん。大人を欺くのって。」

ニヤリと笑う大吾。

智洋(西畑)「それに、俺はいつまでもストーリーブルックにいる訳にはいかへん。」
佐野「どゆこと?」
智洋(西畑)「帰りたくないのか？おとぎの森に。」

ﾄﾞｷｯ

本音を言うと、おとぎの森に帰りたい。
淳太くんは僕に優しい。
甘やかしてくれる。
でも、その優しさが逆にあっくんとマリアたちへの罪悪感を募らせとった。
元の生活に戻って、あっくんの手伝いをせな。
僕はみんなのお兄ちゃんやから。

「君ら、おとぎの森から来たのかい?」
佐野「え?」
智洋(西畑)「誰?」

突然、話しかけてきたおばあさんに僕らは怯む。

「自分らと同じやで。おとぎの森への帰り方を模索しとるんよ。でも、もう見つかった。」
智洋(西畑)「どうやるの?」
「……呪いや。君ら、中間淳太の子供やろ?」

怪しさでいっぱいのおばあさんに、僕は後ずさる。
でも、大吾は前のめりになって話の続きを聞こうとしとった。

「ヤツの部屋に呪文の巻物があるはずや。」
智洋(西畑)「呪文の巻物かぁ。わかった。探してみる!」

大吾……一度、ゆっくり考えてからにしようや。
おばあさんの言うことも嘘かもしれんし。

「嘘ちゃうで。佐野晶哉くん。」

ｷﾞｸｯ

なんで名前を？
僕にはもう恐怖しか無かった。

◇

中間「晶哉、学校どうやった?」
佐野「あ、うん。楽しかったよ。」

夜、おとぎの森では食べた事が無かったお寿司に苦戦しながら今日の事を話す。

佐野「あのさ、淳太くん?」
中間「ん?」
佐野「ジラコさんっておばあさん知っとる?」

さっき会った恐ろしいおばあさんは、ジラコと名乗った。
淳太くんの知ってる人なのかだけは確認しておこうと思って聞いてみた。

中間「ジラコ?………いや、知らん。その人がどないしたん?」
佐野「いや、元気やねって言われただけ。」
中間「智洋としょうもない話してうるさかったんやろ?」

これ以上は詮索されまいと、学校のピアノの話にすり替えた。
すると、淳太くんは気に入ったんなら習ってもええんやでと勧めてくれた。
気持ちは嬉しいけど、今は大吾とジラコさんが探しとる呪文の巻物の在処の方が気になってそれどころやないから、考えとくと一言言って夕食を終わらせた。