ワンス・アポン・ア・タイム～おとぎの森は西の町～シーズン4 (ページ30)

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第29話オズの魔法使い

重岡side

重岡「智洋！流星が来るまで、のんちゃんのこと頼むな！」
智洋「わかってるけど！な、なぁ、どないしたらええの！？」

電話越しでもわかる。
智洋がパニックになっている事が。

重岡「まず、救急車を呼んで！」

裕くんが死んじゃって、
悲しくてたまらなかったのに、
涙なんて引っ込んでもうた。

智洋「え？先生？今、しげと話してる。スピーカーにするな。」
ノゾム「……しげ？」

スピーカーに切り替わると、苦しそうなのんちゃんの声が聞こえた。

ノゾム「産婦人科のな……クラコ先生に…連絡してほしい。」
重岡「クラコ先生な。わかった。」

電話を切ると、眠っていたはずの濱田が目を見開いてこっちを睨んどった。

濱田「クラコ？」
重岡「のんちゃんの担当の先生やって。」
濱田「アカン！」
ムラコ「何が？」
重岡「どうした？急に。」
濱田「ヤツの正体は西の魔女や！！産んだ子を攫う気や！！」
重岡・ムラコ「「え！？」」

◇

クラコside

大西「先生！小瀧さん、陣痛始まりました！！今、救急車で向かってます。」

ついに来たか、この瞬間が。
時間を遡る魔法には必要な物がある。

・知恵
・心
・勇気

これらをアタシは、ストーリーブルックで見つけ出した。

ルンペルシュティルツキンが藁から紡いだ金、
女王の宝物である恋人とお揃いの指輪、
そして影武者の王子の剣。

でも、これだけでは過去へは行けない。
最後に必要なのは純粋無垢な赤ん坊。

ノゾム「うぅぅぅ！あぁぁ！！」
智洋「先生！病院着いたで！」
佐野「頑張れ先生！！」

さて、妊婦さんが到着したようや。

クラコ「小瀧さん、もう大丈夫や。アタシがしっかり取り上げるからな。」