ワンス・アポン・ア・タイム～おとぎの森は西の町～シーズン4 (ページ27)

今日:37 hit、昨日:39 hit、合計:12,471 hit

#4-26 ページ27

第26話姉妹の共通点

ジュンside

《回想》
ジュン「ん？なんやこれ？…本？」

戦争が終わってすぐ、空になった母上の部屋の整理に城を訪れると、1冊の本が置かれたままやった。

ジュン「名前を3回呼ぶと現れます…ほんまかいな。」

見開きに書かれた一文を読むとそう書かれとったから、
軽い気持ちで呼んでみた。

ジュン「ルンペルシュテルツキン。ルンペルシュテルツキン。ルンペルシュテルツキン！」
濱田「…誰かと思えば、マルコの娘か。」

振り返ると見知らぬ男が現れた。

ジュン「な、なんなん！？これ？」
濱田「魔法やで。マルコも最初はビビっとったなぁ。呼んだということは、ランプの妖精みたいに願いを３つ叶えた方がええ？もしくは、魔法の教鞭を振るおうか？」

は？

魔法を教えるって？？？

ジュン「んなアホな！」
濱田「適性検査したるよ。それでアカンかったら、聞かんかった事にすればええ。」

んなもん、出来るわけないやん！
と、半信半疑で見よう見まねをしてみると……

濱田「やっぱり、マルコの娘なだけあるな。」

あっさり出来てもうた。

濱田「どうや。魔法って病みつきになるやろ？」
ジュン「いや…大して。」
濱田「そのうち、かけがえのない存在になんで。」

その言葉に嘘は無かった。
すぐに魔法の虜になっていった。

濱田「でもな、魔法には必ず対価が付き物や。」

しばらくして、太腿の一部が緑色に変色しているのを見つけた。
魔法に依存しすぎると、肌が緑色に変わってまう恐ろしさを知った。

◇

ジュン「その緑……」

西の魔女の首にある緑色の痣が、
俺の太腿のものにとても似ていた。
と言うことは、母上の呪文の本で魔法を覚えたというれっきとした証拠。

クラコ「あんたもあるんや。」
ジュン「お前程やないけどな。」
クラコ「兎にも角にも、あんたを消すためには手段を選ばない。」
ジュン「なんや、殺すんか？」
クラコ「時が来たら、殺すよりもむごい事をしてやるよ。」
ジュン「なんやと………っっ！？」

ムカつくから胸ぐら掴もうとするも、
急に吹いた強風に、咄嗟に手をかざした。
しかし、その手を下ろせば、
目の前におったはずの西の魔女は姿を消していた。

ジュン「あっ！指輪！！」

大切な指輪と共に。