ワンス・アポン・ア・タイム～おとぎの森は西の町～シーズン4 (ページ26)

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第25話血の魔法

ジュンside

ジュン「照史……。」

しげに魔法を教えて興奮状態やったけど、
ふと独りになった途端、一気に寂しさが押し寄せた。
指輪の片割れが虚しく輝く右手の薬指。

“俺にもう一度チャンスを貰えませんか？”

あんな事言われたら、余計に照史への気持ちが諦めきれなくて、母上が眠る霊廟に籠っていた。
ここなら、血の魔法で家族しか入ることが出来ないから。

「だっせぇ、女王やな。」

え？

えええ？？？

ジュン「は？誰や？」
「さぁ、誰でしょう？」

見たことない女に、まさかと呟いてみる。

ジュン「……もしや、西の魔女か？」
クラコ「そうです。私が西の魔女です。ってか？」

まさか、マリアちゃんに怪我を負わせた化け物使いが、
こんなにもあっけらかんと出て来るなんて！？

しかし、その言い方は昔テレビで見た変なおじさんや。
くそっ、ふざけやがって。

ジュン「お前！よくも！」
クラコ「効果テキメンやったな。」
ジュン「は？」
クラコ「女に戻って早々、色めき立ちやがるから灸を添えてやったまでさ。」

まさか…

フライングモンキーは、私と照史を引き裂くため？

クラコ「アタシ、あんたのこと嫌いやねん。」
ジュン「そうみたいやな。けど、俺がお前に何かしたか？」
クラコ「生まれてきた。」
ジュン「お前、さっきからなんやねん！？そもそもなんでこの霊廟に入って来た？ここには血の魔法が掛かってるはずやんか！！」
クラコ「お前さ……鈍いねん。まだわからんの？」

こいつ、俺の知らない何を知ってるんや？

クラコ「だって、アタシもマルコの娘やもん。」
ジュン「……今なんて？？」
クラコ「ブスな妹。だから大っ嫌い。」

まさか……

西の魔女が姉？？

クラコ「何でこんなバカで、ヘタクソな魔法使いがルンペルシュティルツキンの弟子なんやろな？」

自分に姉妹どころか兄弟もおった記憶がないはず。

ジュン「…あっ。」

けど、唯一の共通点を見つけてもうた。