純愛【場地圭介】

じゅうはち ページ20

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寒くて凍えそうな通学路を2人で並んで歩く




｢さみーなーー｣


『さむいね〜』





｢昨日のケーキ美味かった｣


『ほんとに？良かったぁ』


｢今度また作ってな！！｣









寄り道してかね？と言われて来たのは近くの公園


寒いのに、子供たちが沢山遊んでいた




｢飲みもん買ってくるから、ベンチ座ってろ｣


『うん、わかった』




少しすると彼は当たり前のように私にココアを差し出してきた




『いいの？』


｢おう！寒いし、寄り道しようって言ったの俺だからな｣


『ありがとう』




ココアで手が温まるよりももっと、心が温まった


圭介は、メガネをとって髪を解いた




｢こっちのが楽だからなぁ｣


『どっちの圭介もかっこいいよ？』


｢...かっこいいなんて他の男に言うなよ？｣


『言ってないし！』




寒さのせいか、圭介の顔と耳は赤く染まっていた


少しの空白のあと、口を開いたのは圭介だった




｢A｣




いつもとは違う、息をするのも忘れそうになるくらい、私を捕らえて離さない彼の瞳







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'' 好きだ ''









その瞬間、風の音も、子供の声も全部消えて


地球に2人きりになったような感じがした





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