世も末澤ええ加減に誠也様二 (ページ3)

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「はい！次は正門さん末澤さんのペアお願いしまーす」

晶哉のソロ撮影を終えた時スタッフさんの声が聞こえた

さっきまで各々アンケートを書いていたので顔を上げればこっちも見ずスラスラっとカメラの前に行く正門

『はぁ、やるか』

「はい！それでは甘ーくお願いします！」
「おお！いいですね～」
「可愛いですよ！」
パシャパシャと連写されるシャッターの音と共にハイテンションのカメラマンさんとは逆なテンションの俺ら、表は流石に仕事人やからプロ並みにポーズを決めているが瞳から正門の感情が全然読めない
まぁ、まともに顔見ていないって事もあるし

「バックお願いしてもよろしいでしょうか」スタッフさんの指示と共にふぁっと大好きな香りに包まれる

頑張って平凡を保っているのに俺と言うのは顔に出てやすいタイプの人間なのだろう

「お～いいね！誠也くん照れてるのも可愛いねー」

それから何枚に撮りポーズを変えようした時だった

「誠也くんこの後逃げんといて下さいね」

ボソッと耳の隣に言われ無意識に背中が跳ねた

「はい、ありがとうございます！次大晴くん小島くんお願いしまーす」

正門はマネージャーに呼び止められ、素直に待つのもなんか恥ずかしくなって早よ荷物纏めて帰ろ..

「次仕事？」
『や、もう終わり』
「えっ？じゃあもう帰んの」
『うん、だから話さんといて』
「酷！リチャくん泣きますよ、何急いでんすか誠也くん、誰かと飯ですか」
『もういいの！』
「ほ～ええよ晶哉こいつの事やしそれにそろそろ...」
『誠也くん！』ガチャっと勢い良く扉が開くとそこには俺が避けてた人が入って来た

後荷物を鞄に入れるだけやったのに

『な、なに..』
「いや、ごめんなさい..びっくりしましたよね、誠也くん逃げちゃうんかって焦ってしまいまして」
「ははは、流石正門」
『なに笑っとうりちゃ嫌い』
「何でも言いさぁ、俺らもそろそろスタンバイに行こうか晶哉」

「先にお疲れ様です、リチャくん晶哉」
『おぉ～程々にせえよ、例え正門でも泣かせたら許さんからな～』
「心に刻んでおきますね」

ニヤニヤしたリチャが晶哉をスタジオに連れていって沈黙が流れる

「ごめんなさい、待ちました？」どうしていいか分からず頷いていたら男らしい右手がそっと頬に触れた
『っつ！いや、べつに』意識しない訳がない自分でも分かる程暑いんやから
「はは、可愛いもうちょっといい子で待っててくださいね」とぽんぽんして着替えに行った

そんなん狡いやん..