神の花嫁【Fate】 (ページ2)

今日:4 hit、昨日:8 hit、合計:659 hit

45 ページ2

ハルside

ハル｢……色摩和泉さん｣
和泉｢何かしら？｣
ハル｢少々、お時間頂けますでしょうか｣
目の前の彼女は不思議そうに私を見る。
そんな彼女に見向きもせず、私は口を開く。
ハル｢ウェントルム｣
私がその名を呼ぶと、そよ風と共に姿が現れる。

和泉｢！(妖精…？あの男もそうだけれど、あの子…)｣
ハル｢……Aerials(風よ)｣

風はあらゆるものを拾い、運ぶ。

つかまえて、切り刻んで、死を運ぶことだってできるのだ。
風からは、逃げられない。

和泉｢あらあら、随分手荒いこと…｣

魔力の風にあてられて、相手のサーヴァント達の位置が筒抜けになる。
ロビン｢マスター、サーヴァントの位置確認したぜ。｣

ハル｢いいわ、アーチャー｣

ロビンはニヤリと笑い、その弓を引く。
その腕は確かで、相手サーヴァントに威嚇射撃ができた。

？｢マスター、これは厄介だ。相手に全く殺気がない。｣
和泉｢……殺す気はないってこと？｣
ハル｢さぁ、どうでしょう？｣
和泉｢…相手に殺気がなくても…2対1は流石に分が悪いわねぇ…そちらのお嬢様は"効かなそう"だし…

…仕方ない。帰るわよ。｣

そう言って、和泉は背を向ける。

隠れていたサーヴァント達も、その背中を守るようにして姿を現し、彼女の後に着いて言った。