第56話 ページ19
へメラside
星の見えない夜空を見上げる。
ふと、お母様の姿が見えた気がした。
…………"そんなことは"、この身になっても起こりえないただの幻想だと言うのに…
ふわりと、空気が肌を撫でる。
へメラ｢……お姉様｣
『夜に一人で行動するのはやめなさい。』
へメラ｢…お姉様、お母様はどのような方ですか｣
『……とても美しく、恐ろしい方よ。
……そして、心の底から私達を愛していたわ。』
へメラ｢…………そうですか｣
お母様のことなど記憶にはほとんど無い。
あるのは綺麗な髪。そして優しく微笑む横顔だけだ。
『お母様に会いたい？』
お姉様が私の頭を撫でる。頬を撫でる。優しそうに微笑む。
へメラ｢不可能ですよ、それは。
許されることではないのです。……お姉様が、お父様に会うことが出来ないように。｣
『………』
何故、お姉様は私達と相対する道を選んだのか
へメラ｢私は、お姉様も、お母様も、お父様も、大好きです。
でも、ヒトは、それを許さなかったのです。
なぜお姉様は、ヒトを愛することが出来るのですか｣
私はヒトを愛せなかった。お姉様はヒトを愛した。
『…限り有る生で諦めず進む人は、とても美しいものなのよ。…皮肉かもしれないけれどね』
へメラ｢…………｣
私は頷くことなどできない。だって、ヒトを愛するということがわからないのだ。
だって、私達は呪われているのだ。ヒトというどうしようもない生命に。
本当に、どうして……
『あとは、ヒトではなく人として愛する人ができたからかしらね』
へメラ｢……｣
……………ん？
へメラ｢……は？｣
『？』
へメラ｢そ、それは、お姉様、ま、まさか｣
『え？ええっと………恋、というものよ』
お姉様は今まで1度も見たことの無い表情をした。
へメラ｢＿＿＿＿＿＿＿＿｣
絶望。
お姉様が、まさか、そんな、人一人に恋愛感情を抱いた……？
いやいやいやいやいや……
…………………ど、え、どんな殿方なのでしょう…
へメラ｢………｣
『？どうかしたの？』
へメラ｢……ナンデモナイデス｣
お姉様が、取られる…
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ゆき - 毎回マイル−ムのやつはイヤホンですｗ (2019年4月27日 8時) (
レス) id: cbcf733df5 (このIDを非表示/違反報告)
あんず(プロフ) - ゆきさん» コメありがとうございますー！嬉しい！とても！とゆうかショタ子安さんってアンデルセンそのものじゃないですか！私も好きです！w (2019年4月26日 20時) (レス) id: d8c163f838 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき - とっても面白いです！がんばってください！私は主にショ夕と子安さんが好きです（（ (2019年4月26日 18時) (レス) id: cbcf733df5 (このIDを非表示/違反報告)
- 二次創作ならばオリジナルフラグを外しましょう。ルールの再確認を。 (2018年7月25日 19時) (レス) id: 4f77326261 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あんず | 作成日時：2018年7月25日 19時
