127*侑李side ページ27
侑李「はぁ……」
こんなことになるなんて。
あの日からAと会うことはなく、
そのまま夏休みは終わってしまった。
涼介「よっ!おはよ!知念。」
侑李「あー、涼介。おはよう。」
涼介とも電話がかかってきたあの日から、会うことはなかった。
涼介「なに、元気ねぇーじゃん。
Aちゃんとなんかあった?笑」
侑李「……うん、まぁ。」
涼介からの電話を無理矢理切っておいて
Aとあんな事があったなんて言いづらい。
涼介「はっ!?マジかよ。軽く冗談のつもりだったんだけど……
だって、お前あの日Aちゃんと一緒だからって
電話切ったじゃん?」
侑李「その後だよ。Aに、悲しい思いさせた…」
僕はただの臆病者だ。
あの日、本当にAのことが好きだと思った。
あのまま観覧車のドアが開かなければ、
確実にAに想いを伝えていたと思う。
だけど、降りた後、涼介の顔が浮かんだんだ。
ここに来て涼介の気持ちを知っておきながら、
抜け駆けするのは卑怯なんじゃないか、って思えば思うほど
僕はAに気持ちを伝えることに臆病になっていた。
結果、僕の優柔不断な思いがAを傷つけたんだ。
きっとAは、僕のことを
思わせぶりにからかった酷い男だって思っただろうな。
自分の情けなさに腹が立つ。
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作者名:MaChi | 作成日時:2018年9月12日 13時