外の世界を何も知らない少女 (ページ10)

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帰りたくないページ10

廉「ケガ…してへんか？」

永瀬廉さんは真っ先に私の心配をしてくれた

「す、すいません、大丈夫です…っ」

私は立とうとしたけど無理だった

廉「大丈夫じゃないやろ！無理せんといて」

永瀬廉さんが強く抱きしめてきた

あたたかい

廉「あの…さっきあった子やろ？」

さっきの子？

「あぁ…挨拶したの永瀬廉さんだったんですね」

廉「おん…」

…

廉「歩けるか？」

「はい、立てます」

めまいがおさまり、立てるようになった

廉「ゆっくり歩こうか」

廉「どこいこうとしたん？」

「…出口です」

廉「わかったわ」

私は永瀬廉さんに手を繋がれて

歩く

少し沈黙が続いた

廉「あのさ…敬語…外してもらってええんやで？」

「…うん、わかった」

敬語を外すことにした

それから私は出口につくまで沢山お喋りした

だけど、その内容は覚えていない

廉「ほら、出口やで」

そこにはお父様とお姉様が待っていた

「どこいってたの！？もう心配しt…」

お姉様がフリーズした

「…えっ！？廉くん！？ファンです！握手ください！」

永瀬廉さんはええよ言って握手をした

お姉様は満足そうな笑みを浮かべ

「帰りましょ？」

といってきた

だけど私は帰りたくない

またあの生活が待っている

「帰りたくない…」

と言った

お姉様は少し考えこんで

「お父様の所へいってきてくれる？私ちょっと廉くんとお話しておくから」

私は頷き、お父様の所へいった