case.114「電話かけられるんかい!」 ページ19
▼A
渋谷警察署を出た帰り道、
萩「結局、結婚式はやるんだな」
『今はそうするしかないって。でも、おかしいよね』
萩「なにが?」
『例え結婚式が中止になっても、別の場所で狙えばいいのに…なんでプラーミャはそこまでして結婚式にこだわるんだろう』
萩「…確かに、」
と、そこへスマホが震えた。
『…はぁ?』
萩「ん?」
『なんで零から…シェルターだから電話できないんじゃなかったの』
グチグチ言いながら通話ボタンを押してスピーカーに切り替える。
『そっちから連絡してくるなんて思わなかった』
<降「一刻も早く伝えたくてね」
<松「お前!誰が柴犬とドーベルマンだよっ」
『あれ、聞いてたの?でもピッタリじゃん』
<諸「確かに、松田は例えるなら番犬だな。主にAの」
<伊「協調性がないのも納得だな!」
<松「うるせぇっ」
なんか電話の向こうでわちゃわちゃしてるんだけど…
この人たち自分らの立場分かってんのか?首に爆弾つけられてるんだぞ。
<降「松田、返せ」
『で、何かわかったの』
<降「プラーミャを追う組織の情報を掴んだんだ。組織の名前は"ナーダ・ウニチトージティ"。ロシアからヨーロッパにかけてネットワークを持ち、独自にプラーミャを追跡してたようだ」
ナーダ・ウニチトージティ…、ロシア語で「息の根を止めねば」
プラーミャの息の根を止めるということか、、
そういえば、さっきエレニカが言ってた。
<降「リーダーはエレニカと名乗る女性。プラーミャへの煮え切らない各国警察の対応に苛立ちを募らせた彼らは、報復のため組織を立ち上げたんだ。だた、いかに民間組織とはいえ、プラーミャにとっては嫌な相手だ」
『日本で起きている爆破事件も関係してるのかも、外国人焼死事件や雑居ビルの爆破…』
<松「ビルの爆破は俺も引っかかる。俺なら時限式じゃなく無線式を使う」
萩「そして今度はわざわざ警察に連絡を入れてきた。プラーミャには何らかの意図があるはずだ」
『それと零たちに爆弾をつけた理由もわからない。3年前の復讐ならおびき寄せた場所ですぐにやるはずでしょ』
<降「それについては僕らもずっと考えているんだ」
『警視庁前の爆死事件のメモは見た?あれが何を意味してるのかもまだわかってない…、でも結婚式まで時間がないよ』
<松「バカ、焦んな。焦りは最大のトラップだ」
『…うん』
<降「萩原、Aを頼んだぞ」
萩「任せてよ。怪我ひとつさせねーから」
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やっち(プロフ) - こんにちは。両方って無いですかね? (2022年10月24日 4時) (レス) @page33 id: aabe067d77 (このIDを非表示/違反報告)
降谷の嫁。。(プロフ) - 更新待ってまーす^_^ (2022年9月30日 17時) (レス) id: 972de952e4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:妄想たのしい | 作成日時:2022年7月14日 18時