炎柱と継子の話【煉獄杏寿郎】 (ページ4)

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*A

最終選別の場には大勢の剣士が集まっていた。

『…思ったより沢山いる』

「「みなさま。今宵は、鬼殺隊最終選別へお集まりいただきまして、ありがとうございます」」

「この藤襲山には、鬼殺の剣士様方が生け捕りにした鬼たちが閉じ込められており、外に出ることはできません」

鬼は藤の花を嫌うため、その花が咲いている外には出られない。
この中で7日間生き延びなければならない。

「「それでは、いってらっしゃいませ」」

ゾロゾロと中に入っていく人たち。
私もそれに続いた。

『…よし』

最初の3日は何事もなく鬼を倒していった。
問題は4日目だった。

『…』

最初の頃に度々見かけていた剣士たちも見なくなっていった。
みんな喰われたのだろうか…

『残り3日…、っ！？』

なんだこの匂い…、ひどい悪臭だ。

「ひぃ…！聞いてない！聞いてないぞあんな鬼がいるなんて！」

ひとりの剣士が怯えた様子で走り去って行くのが見えた。
剣士が走ってきたほうに向かえば臭いがキツくなっていく。

『っ…！？』

「ひひっ…また鱗滝の弟子が死んだ。ひひっ」

前方には手を無数に持つ大きな異形の鬼。

杏寿郎さんもここには人を2～3人食べた程度の鬼しかいないって言ってたはず…
どう見てもこの鬼、何十人も喰ってる。

『…、人…！』

鬼のいる前には気を失っている少年がいた。
鬼の手が少年に向かう…

『炎の呼吸壱ノ型不知火っ』

「！」

手鬼の気が逸れ、少年から私に的が移った。

『弐ノ型昇り炎天』

鬼の手を切り落としていくもすぐに再生する。

早い…、

視界の隅で鬼の手が伸びてくるのが見えた。

『！』

瞬間、その手は誰かに切られた。
見れば、さっきまで気を失っていた少年。

「水の呼吸壱ノ型水面斬り！」

『炎の呼吸肆ノ型盛炎のうねりっ』

二人相手でなんとか手鬼の頸を斬った。

「はぁ…っ」

『…君、大丈夫？』

「あ、うん。大丈夫。…ありがとう、俺、竈門炭治郎」

『私はA』

炭「A…、(だけ？)」

『じゃ、残り3日頑張ろうね』

炭「あ、うん」

そして7日後…

『…』

かなり減ってる。
自分含めてもたったの5人だ。

炭治郎は残ったみたい。よかった。
あとは、青ざめた顔の黄色い頭の子に怪我一つしてない女の子、目付きの悪い男の子。。

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