episode´8 ページ9
「まままって。わたし、わたし!」
「俺だろ!火曜日部活定休日なんだよ、俺だろう。」
そうだ、唐山も野球部...
つまり定休日は村本と同じ。
こんなことで騒いでいるのは私達くらいだ。
でも、どうしよう。村本との約束なのに。
「だって私、村本と約束したもん!」
「付き合ってないのに?」
出た、唐山。
唐山は都合が悪くなると決まってこのセリフを言う。
『付き合ってないのに?』
なのに、手を繋げだのキスしろだのデートしろだのそういうことをいう口は減らない。
ムカつくやつだ。
「っ、付き合ってなくても約束したものは約束したの!私なの!」
「俺だ!」
「もージャンケンで決めたれ!」
進藤が呆れたように言う。
「...っ。はぁ。憎みっこなしね?」
「お前もな?」
じゃーんけんほい、とジャンケンをした。
本当は、嫌なんだ。
ジャンケン弱いから。
「あーあ...」
「やった!...ごめん小西。」
「いいよ!じゃあわたし水曜日!」
結局勝ったのは、やっぱり私じゃなかった。
村本との約束を、破っちゃった。
村本は怒るだろうか?
悲しむだろうか?
分からない。
けど、まあ、ジャンケンだし、ね。
しょうがない、しょうがない。
そうやって暗示をかけながら、技術の授業をうけた。
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作者名:みなみなさんさんみなさんさん。 | 作成日時:2015年8月27日 0時